184.ハルの微笑み.127 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
いかにもコワモテの男の横でパチンコを打つワタクシです、25000円ほど投入したところで確変をゲットしたのですが、それが出るわ出るわの23連チャンをしてしまったのです。


ワタクシの台が出る、コワモテ男が一万円を入れる、ワタクシの台がでるコワモテ男が一万円を入れるの繰り返しでコワモテ男の回数を見ると1000回転を越えていました、ひじょーに不味い雰囲気の中ワタクシもガンガンと出るのが素直に喜べない状況が続きます、一段落しワタクシは常連の皆にドリンクを10本ほど買って渡していき、コワモテ男にも「これ、どうぞ」と渡しました、
コワモテ男「むっ、ありがとう、良くでるねー」と偏光グラスの隙間からギョロリと鋭い視線を送るコワモテ男なのでした、ワタクシ「ハハハ、初めてですよ、こんなに出たの」と、嘘をつくワタクシ、するとコワモテ男の台がいきなり全回転し確変をひいたのです。


ワタクシ「やったー、やりましたねー」


コワモテ男「ムフフ、出ると思ったんだよ~」と嬉しそうなコワモテ男、しかーーーし、喜びもつかの間のワンセット3連チャンで終了、辺りは今は懐かしいシラケ鳥が三羽ほど飛んでいるような雰囲気になったのでした、その時ワタクシの台がまたまた確変をゲットし更に気まずい雰囲気に包まれます、そしてコワモテ男はいきなりガバッと立ち上がります、「殺される」と思った瞬間!店員を呼び「交換してくれる」と言うコワモテ男、どうやら帰るようなのでした~、そしてワタクシを見て
「名前何て言うの?」


ワタクシ「ワタ、ワタ、ワタ、ワタ、ワタ、ワタ、ワタクシですかーーー、レ、レイスリーと申しますが」


コワモテ男「レイスリーちゃんかー、山本だけど、また宜しくねー」
と帰って行く山本さん、実は山本さんは自営で芸能プロダクションをやっている方だったのでした、実にいい方でワタクシをこの先「レイスリーちゃん、レイスリーちゃん」と可愛がってくれるのでした、山本さんが帰り、入れ替わるように以前のパチンコ屋で知り合った内装業の桐田のオヤジがやってきました、
桐田のオヤジ「なーんだ、ここかー、新しいパチンコ屋って、どれどれ」と山本さんがやっていた台に座ります、そして1000円打っただけでズドーンと確変を引いてしまったのです、
桐田のオヤジ「いいパチンコ屋だねー、ここは~」そして10連チャン、8万入れて1万数千円しか持って帰れなかった山本さん、1000円で7万円を軽く稼いだ桐田のオヤジ、勝負の世界は厳しいのでした。


パチンコを終えたワタクシと夕子は桐田のオヤジにたかり中華料理をご馳走になるのでした、この日の稼ぎは18万円内8万円は毎月の借金返し、1万円が携帯の支払い、残りが次の日の軍資金になるのでした、夕子もこの日は5万円勝ちどうにかこの月はプラスに終わらせる事が出来たワタクシ達、毎月毎月が正に綱渡りの生活をしていたのです。


月の日の朝、桐田のオヤジから電話です、ワタクシに話があると言うので近くの喫茶店で待ち合わせをします、桐田のオヤジが言うにはある役所から手帳をもらって欲しいと言うものでした、そしてその手帳を渡してくれれば40万円をワタクシにくれると言うのです、役所、あるいはどういう手帳かは申し上げられませんが、当時は法には触れないが手帳を売買する事はいけない事であったとだけ申しておきます、但しこの売買を行って誰かに被害が及ぶ物ではない事は確かです。


ワタクシはお金欲しさに桐田のオヤジの話にのり40万円を手に入れ20万円を夕子のタイに送る金に当て10万円は家に送金しました、そしてお金欲しさに桐田のオヤジと組んで悪巧みをするようになるのでした。



次回に続きます、いつも後愛読頂きまして誠に有り難うございます。