令和の玲!しもだ玲です。

 

 

今日は練馬区立美術館運営協議会の18期のメンバーとして参加してきました。

 

 

当協議会は、区長の諮問に応じて、

①美術館の運営方針に関すること。

②美術館の事業計画に関すること。

③その他に区長が必要と認める事項

以上について審議し、答申することを目的に設置されています。

 

 

通常の委員の任期は2年とされていますが、区議会議員が参加する場合の任期は約1年となっており、任期中2回の会議に出席することとなっています。

 

 

今日の議題は、①令和2年度事業報告 ②令和3年度事業計画(中間報告)の2件でした。

 

 

令和2年度の事業報告では、新型コロナウイルスの影響により、運営面でかなりのご苦労があったことが資料からも読み取れました。

 

 

入館者数・観覧者数推移は令和2年度は、対前年度比40~60%の減となっており、緊急事態宣言の発令や、施設への入場制限等の要請により大変だったようです。

 

 

そのなかにおいても興味を引き立てる企画展の立案は素晴らしかったですし、とくに地域団体とのコラボ企画により、子どもたちへアート思考を身につけようとした、練馬アートプロジェクトは大変好評だったことも承知しています。

 

 

「企画展の採算はどのようになっているのか」と、気になっていた為、会議でお伺いしました。

 

 

企画展の場合、拝観料収入は2~3割。あとは区の持ち出しで開催されているということでした。つまり、練馬区立美術館の企画展は7~8割に区の税金が投入されて実施されているということ。

 

 

その一方で、拝観者の年齢内訳は調べることが出来ないようですが、高齢者が多くの割合を占めているとのことでした。

 

 

ちなみに、練馬区立美術館の年間運営費は、令和2年度決算ベースで2億1600万円となっており、元年度1.9億円、平成30年度2億800万円と毎年2億円近くの維持運営費として使われています。

 

 

ご注意いただきたいのは、文化芸術に関するコストとして金額で示すことが難しいので、これが高いか安いかという議論は一切していません。

 

 

ところで、企画展の収入の2~3割を占める拝観料ついて、今年2月に開催された『生誕110年 香月泰男展』の拝観料金は下記のようになっていました。

 

 

75歳以上は無料ですが、これは練馬区民だけでなく、75歳以上の高齢者は一律無料です。ここが個人的に引っかかるところで、学生たちから拝観料を徴収しているのに対し、75歳以上の高齢者は一律無料という仕組みが納得出来ませんでした。

 

 

美術館サイドへ疑問を投げかけると「練馬区のポリシーコストは区や議員が考えるべきで、採算という考え方自体が不勉強であり、もっと勉強しろ。それをこの場で発言すること自体どうかと思う」と、きつくお叱りをいただきました。

 

 

厚労省のデータによれば、高齢者世帯の平均年収は334万円、一方学生はせいぜいフルで働いても親の扶養にとどまるよう103万円以内だと思いますが、そこまで働く学生はいないため、実際はもっと低いと思います。そうなると高齢者よりも学生の方の収入が低くなるのに拝観料がかかるというは・・・と、さらに疑問を払拭できません。

 

 

「本来は無料開放するべきところ、拝観料をいただいている」というのが美術館サイドのお考えのようでした。

 

 

もちろん、無料で鑑賞出来ることに超したことはありません!が、文化芸術にも、税金が投入されている以上、聖域を設けずに議論していくべきだと思います。

 

 

ここは、キツく言われた通り、しっかり勉強して議論にもう一度挑んでいきます。

 

 

次世代からお金がとられないように。