仕事が忙しくなるとときどき宮沢賢治に逃避します(笑)

1月30日に「賢治上京す!」という記事を書きましたが、その直前の年譜に次のような記事があります。

法華経信仰に入った後、1918年(大正7年)5月19日付で友人の保阪嘉内に宛てた手紙で「私は春から生物のからだを食うのをやめました」と書き、その考え方は童話「ビジテリアン大祭」に垣間見ができる。菜食主義として伝わる。研究者(堀尾青史)による年譜では1918年4月頃から菜食生活を開始し、以後5年間続けたと記されている。


この「ビジテリアン大祭」という作品は学生時代に流し読みした記憶があります。が、その内容は横に置いておいて、その一節に、

偏狭非文明的なるビジテリアンを排す。

マルサスの人口論は、今日定性的には誰も疑うものがない。その要領は人類の居住すべき世界の土地は一定である、又その食料品は等差級数的に増加するだけである、然るに人口は等比級数的に多くなる。則ち人類の食料はだんだん不足になる。人類の食料と云えば蓋し動物植物鉱物の三種を出でない。そのうち鉱物では水と食塩とだけである。残りは植物と動物とが約半々を占しめる。ところが茲にごく偏狭な陰気な考の人間の一群があって、動物は可哀そうだからたべてはならんといい、世界中にこれを強いようとする。これがビジテリアンである。

というところがあります。

つづきは明日!