8回裏に決死の勝ち越しを決めて、多くのファンは9回のマウンドに山﨑が上がると思っていたに違いない。しかし登場したのはオープン戦で打ち込まれた森原康平だった。

 

森原は3月16・17日に今日の相手広島に2試合連続で失点をして、オープン戦最後の登板となった3月22日には日本ハム相手に一死も取れずサヨナラスリーランを打たれたので、2軍で調整をするかもしれないと思わせていた。

 

森原の登場であっ気に取られ、少し静まり返ったかのような雰囲気の中、先頭の代打秋山にストレートからフォークを投げ込むとピッチャー強襲の当たりとなり、森原のグラブを弾いたが、牧がカバーをしてアウトにした。微妙なタイミングで、リプレイ検証となったが判定変わらずワンアウト。

 

この打球、森原のグラブに当たらなければセンターへ抜けていたと思う。このプレイで森原は行けると思ったはず。続く菊池に強気でストレートとフォークを投げ込みショートライナーに打ち取り、最後は代打松山をフォークでファーストゴロに打ち取り試合終了となった。

 

もし、森原が打たれて敗れたら、三浦監督はファンとチーム関係者全てを敵に回す事になったと思う。森原好きの自分でも考えられない継投だった。それでも長い今シーズンで一番と言っていい大切場面で森原をマウンドに送った三浦大輔は凄いと思った。

 

この度胸があれば、きっと今シーズン優勝を目指せる采配をするはずだ。

 

初回、固くなったチーム全員を前キャプテン佐野が救った

東の立ち上がり、先頭の菊池にチェンジアップをライトへ打ち返され、度会がスライディングキャッチを狙ったが照明が目に入り捕れず。続く上本をショートゴロに打ち取ったがヒットエンドランで菊池がスタートを切っていたため1塁アウトのみ。牧のベースカバーも遅れたように見えた。チーム全員が固くなっている。

 

開幕戦の初回に1.2番の打球が、度会、石上とルーキーへの打球になったのは、たまたまかもしれないが不思議に感じた。

 

その後ヒットとサードライナーで二死1.3塁となり、坂倉へストレートとスライダーを投げ込むと、5球目アウトローのスライダーを上手くレフトへ持っていかれ、レフトの左を抜けたと思ったが佐野が見事なダイビングキャッチを決めた。

 

去年までキャプテンを務めた佐野のスーパープレイが、大ピンチの東とスライディングキャッチを決められなかったルーキー度会とベースカバーが遅れた新キャプテンの牧を救った。

 

度会はスーパースターになれる器に感じた

横浜は九里に2回までランナーを出せず、迎えた3回表一死から菊池がセカンド後方へ打ち上げた当たりを牧が捕れず。ここから上本、小園、堂林、坂倉まで5連打を食らい0対2。

 

昨年の東では信じられない攻撃を受け、続くレイノルズの犠牲フライで3点目を失った。昨年にバウアーが広島に滅多打ちをされた試合を思い出した。東のクセや配球が見抜かれているのか。

 

3回裏横浜の攻撃。先頭の山本がスライダーをセンターに打ち返し横浜の今シーズン初ヒットを決めた。続く石上がプロ初打席に入り、ランナーを進めるバッティングが求められると思ったが、持ち味を活かすフルスイング。そして3球目のスライダーを引っ掛けてバットが折れた当たりとなったが、ファーストのシャイナーが一瞬セカンドへ送球をしよと思った隙に内野安打になった。プロ初打席がラッキーなチャンスメイクとなる内野安打。

 

その後東がバントを決められず、一死1.2塁から度会が打席に入り、初球の高めスライダーを振り切ると弧を描く打球がライトスタンドギリギリに入る同点スリーランとなった。度会はガッツポーズを幾度としながらベースを周り、ハマスタのボルテージは最高潮になった。ルーキー石上が先に初安打を決めたので燃えていたと思う。ありがとう度会。

 

東のQSからウェンデルケンのピッチングが勝ち越しを呼んだ

東は5回までで10安打を打たれながらも3回以外は得点を許さなかった。一昨年の開幕戦では味方のミスをカバー出来ず失点を繰り返したが、苦い思いが東を成長させたんだと思う。昨シーズンの最多被安打は8だったので、久しぶりの二桁安打を打たれて苦し悔しい投球だったと思うが、7回100球、被安打10、奪三振8、与四球1、失点3とQSで纏めた。

 

そして8回表にウェンデルケンがマウンドに上がると圧巻のピッチングを見せた。半端ない肩幅から投げられる重そうなストレートとチェンジアップのコンビネーションでレイノルズ、田村、シャイナーを三者連続空振り三振に切って取った。

 

8回裏、この回からマウンドに上がった島内に先頭のオースティンが154キロのストレートをライト方向にに打ち上げ、ダイビングキャチを試みる田村の前に落とすヒットで出塁すると、続く佐野の3球目がワンバンとなり坂倉が捕れずオースティンは2塁へ進塁。

 

その後一死から牧が一二塁間を破るヒットを打った後、ライトから本塁への返球の間に牧は2塁は進塁。牧はオープン戦から盗塁など積極的にしており走塁改革の先頭に立っている。素晴らしい。

 

しかし、1塁が空いたので宮﨑は申告敬遠。続く梶原の打席で大和が代打に送られた。正直梶原に打って欲しいと思ったが、その梶原の無念を晴らすように大和が154キロのストレートを渋くライトに打ち上げ、微妙な位置だったが三塁ランナーのオースティンはスタートを切り、ヘッドスライドで勝ち越しの得点を奪った。

 

そして冒頭に書いた森原のセーブで三浦大輔は自身初の開幕勝利を決めた。

 

その他

オースティンが猛打賞を決めた。オープン戦の終盤は当たりが止まっていたが、シーズンでは打ち出すと安易に思っていた事が的中した。決勝点のヘッドスライディングはお世辞にも綺麗とは言えないが、怪我無く決めたので最高のプレイだった。

 

オースティンらしい当たりは無かったが、右打ちなどを決めており、この日のような打撃をすれば高打率も期待出来る。今シーズンは100試合以上試合に出れる事を願う。

 

あとは個人的な事になるが、自分は布袋寅泰とDeNAの両方のファン会員に入っている。最多観客動員を更新した33312人の中で両方の会員は数人しかいなかったと勝手に思っているので誇りの思えた。布袋寅泰の代表曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」で選手紹介がされた時は感動させてもらった。

 

現地観戦をさせてもらったが、イニング間にショップへ行って森原のビジターユニフォームを買おうと思ったが、サイズがSとOしか売っていなかったので断念。そうしたら最終回のセーブ場面でまさかの森原が登板したので、何で売り切れだったのか悔しくて仕方なかった。

 

少し話は逸れたが、横浜は2019年以来の開幕戦の勝利となった。負ければ”たかが1/143”と考えるが、勝てば”ただの1/143では無い”と考える。勝ち方も最高だったので、この流れと勢いで開幕カード勝ち越し以上を狙わせてもらう。

 

 

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