同じユニフォームを着て戦った1998年は、こういう大逆転をする試合が多々あったと記憶している。

1998年の7月、巨人相手に0対7からの大逆転を思い出したファンもいたと思う。投手が打たれれば打線が取り返す、強いチームにしか出来ない試合でこのカード勝ち越しを決めた。

冷めた言い方をすると、パ・リーグ最下位の楽天と5位で山川と中村が不在の西武に勝ち越し出来無くては、交流戦で優勝どころか最下位も見えてくえると言われそうだが、交流戦のスタートがパ・リーグで調子が上がらない2チームだった事は運がある。優勝する為には運も必要だ。

交流戦で首位に立っても、わざわざ首位のチーム相手にローテーションを組み変えて倒しにくるような事はされないだろう。今日の流れのまま明日も勝ち5勝1敗で交流戦単独首位を守り、勢いがあるままパ・リーグ上位チームと戦っていく事が理想だ。

 

【スコアー】

 

ガゼルマンの立ち上がり、先頭の源田にナックルカーブが甘く入り、レフトへのヒットで出塁を許すと、続く長谷川を140キロ後半のツーシームで6-4-3の併殺に打ち取り、外崎をストレートでサードゴロに抑えるピッチングを見せた。
打たせて取る内容でいつも通りの立ち上がりと言ったところ。

1回裏先頭の佐野がツーベースで出塁すると、一死から宮﨑が三遊間抜けそうな打球を打つも源田のナイスプレイに阻まれ、佐野が2.3塁間に挟まれてアウトに取られたが、その間に宮﨑はセカンドに進塁する走塁を見せた。
結果として佐野より足の遅い宮﨑がセカンドに残ったのだが、宮﨑がセカンドへ進んだのは走塁改革が浸透されているプレイだった。得点にはならなかったが、悪くない初回の攻防に見えた。

ガゼルマンは出塁を許してピンチを背負うが、打たせて取るピッチングでスコアーボードに0を並べた。

しかし6回表一死から外崎を歩かせると、渡部に詰まらせながらヒットを打たれ、マキノンには明らかなボール球で四球を与え満塁のピンチとなった。

続く川越をチェンジアップで0-2と追い込んだが、その後アウトコース高めのストレートを投じた結果、レフトへの2点タイムリーを打たれて先制点を奪われた。伊藤が構えてた位置はゾーン内の高めで、ほぼ狙い通りに投げたように見えたが、中途半端で勿体無い配球に見えた。

その後の若林には、ここまでにヒットを2本打たれていたので、交代の選択もあると思ったがガゼルマンは続投。そして、ツーシームをライト前に打たれ、またも満塁のピンチとなると、古賀に初球を狙われて2点タイムリーを打たれて一挙に4点を奪われる結果になった。

7回まで平良に3安打に抑えられていた横浜は、8回裏平良に変わってマウンドに上がった佐藤を攻めた。
代打の大和がクロス気味に入るストレートをジャストミートして、レフトのリボンビジョン上段に直撃するツーベースを放ち、佐野が初球をライトに引っ張るヒットで1.3塁とチャンスを広げると、関根は4球目のストレートに詰まったピッチャーゴロを打たされたが、関根の足に焦った佐藤はファーストに悪送球。関根はセカンドに向ったがファースト塁審と激突して転倒してしまい、慌ててファーストに戻る結果となった。しかし1点返し1対4となり、ランナーは再び1.3塁。

ここで西武は佐藤からティノコにスイッチ。そして打席入った宮﨑は、インコースに入る156キロのツーシームに腕をたたみながら振り切るバッティングでレフト線を破るタイムリーツーベースを放ち2対4。このバッティングは宮崎にしか出来ない高度な技術を見せてくれた。
ランナーは2.3塁となり、牧の内野ゴロで更に1点返し3対4にすると、ソトに楠本を代打に送る勝負に出た。

楠本は初球を左方向に打つ見事なバッティングで、レフトの左を抜けるタイムリーツーベースを放ち、4対4と一気に追いついた。その後、内野ゴロと四球で1.3塁にして戸柱の打順になると、西武はサウスポーの公文にスイッチ。左が苦手な戸柱は7回から伊藤に変わってマスクを被っているので、残りの捕手都合でそのまま打席に入ると、フルカウントから低めのスライダーに食らいつき、セカンドへの内野安打を決めて遂に勝ち越しに成功した。

そして最終回は山﨑が3者凡退に締めて試合終了。

 

【打撃成績】

 

戸柱がヒロインで話をしていた通り、8回の先頭打者として代打で打席に立った大和のバッティングが無ければどうなったか分からない。

今シーズンは今一つ調子が上がらず、京田にスタメンを譲る事が多いが、守備では一歩リードしていると思うし、今日のようなバッティングと勝負強さをこれから見せつけてほしい。

昨年の契約更改後に慢性腎臓病を公表した大和。同じ病気を持つ子供たちに勇気と希望を与える為にも、大和は試合に出続けなくてはいけないのだから。

 

【投手成績】

 

山﨑が三者凡退で締めて明日も良い流れで試合に入れそうだ。

その山﨑が横浜スタジアムで史上初の通算100セーブ目を記録した。NPBで252セーブ(MLB129セーブ)を挙げている大魔神ですら達成していない事を今日知った。

 

山﨑は新人の2015年にオープン戦で先発をしたが結果が出せず、前年にクローザーを務めた三上の怪我もあり、山﨑がクローザーに抜擢された。亜細亜大の監督からクローザーとして推奨されていた事が引き金となったような話を聞いた事があるが、当時の監督が中畑清で無ければ、今日の記録は生まれ無かったかもしれない。

 

紆余曲折あったし、これからもあると思うが、今シーズン中に名球会入り(残り30セーブ)が出来れば、横浜は優勝に近づける筈だ。頼りにしたい。そして横浜スタジアム100セーブ達成おめでとう。

 

【コメント】

1998年のユニフォームで戦っている「GET THE FLAG!SERIES 2023」なので、超簡単に当時と今を比較してみた。

 

時代が異なるので比較しても戯言になるが、1998年のメンバーと2023年のメンバーを比較をしてみると決して劣っていないと思うようになってきた。

 

投手に関しては、98年に先発投手で規定イニングを投げた投手は野村、斎藤、三浦、川村だったが、今年の今永、東、バウアーは規定イニングを投げる可能性が高いと思う。そしてその他の先発の顔ぶれを見ると、桁違いに今年の方が強力なメンバーが揃っている。

そして、クローザーは劣るが勝ちパの中継ぎ陣(98年は五十嵐、島田、阿波野)も今年の方が勝っていると思う。

打者に目を移すと、走塁面と4番の勝負強さは劣るが、トータルで見ると劣っているようには見えない。規定打席で3割を打ったのが、98年は石井、鈴木、ローズだったが、今年は宮﨑、関根、桑原が現状3割を超えている。そしてホームラン数は98年を超える可能性が高いし、繋がる時は今日や楽天3戦目のようにマシンガンに劣らぬ攻撃を見せる。

 

当時は無かった交流戦で、他のセ・リーグ球団と差をつける事が出来れば、98年のような結果が訪れるような気がしている。

 

これから調子が上がるであろうバウアーとオースティン、そして今のゆとりローテーションは、夏場以降に他のチームとの差として表れてくる筈だ。

 

今日のヒロインで楠本がアナリストの事を持ち上げていたが、DeNAはIT企業で多数の記事を見る限りでアナリストは優れている筈だ。そして今年の首脳時の考えは143試合を見据えた戦いに徹している。

 

自分は野球ファンか?と思われるくらいシーズン終盤まで、順位とゲーム差を気にしない。毎週のサンデーモーニングで順位とゲーム差を見ているレベルだ。

それでも交流戦の順位は気にしている。それは交流戦で優勝出来れば、リーグ優勝する可能性が上がるからだ。冒頭に書いた通り交流戦の優勝を目指して戦い抜く事を期待する。

 

 

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