自分の錯覚か他人が寒さに鈍感なのか、すっかり夜は冷えるようになってきた。
大学の構内には、凌雲祭(文化祭)の準備をする人たちが、半袖で準備を進めている。
彼らの凌雲祭への熱い想いがそうさせるのか…。
自分は、温かい研究室で、コーヒーと静寂に包まれながら、卒論執筆を進めている。
なんと心地よい空間だ。
価値観とは、人をこうも違った道に歩ませてしまうのかと改めて感じさせられる。
彼らは、何に想いを馳せ、何に興味を持ち、何に突き動かせれているのだろうか。
自分の今やっていることが、正しいかどうかなんて分からない。
でも、僕は一歩一歩歩み続ける。
研究者の道を…。
きっと想像以上に険しく、幾多の困難が待ち受けていることだろう。
この道を選んだ自分を呪ってやりたいと思うこともあるだろう。
でも、自分の意志で決めたこと。言い訳を自分にしても意味がない。
文化人類学研究者である自分が言うべき言葉ではないかもしれないが、この世は、弱肉強食の世界だ。
強いものが活き、弱い者は堕ちていく。その世界の適応者が世界の新秩序を築いていく。
そして、弱者は虐げられ、搾取されていく。搾取されていると、気づくこともないまま。
嗚呼、なんとこの世は、儚きものか…。
話がだいぶ逸れてしまったが、今夜はよく冷える。