自分がこんなことを思う日がくるなんて、思ってもいなかった。


最近あんよの練習に凝っている娘。

早い子からは半年もスローな開始。
歩き初めには、気持ちがいい季節だ。


本人はもちろん、周りにとっても世界がぐんと広がった。
遊び方も、目線も、あやしかたも。

育児がどんどん楽しくなってゆく。
子どもへの愛情も形を変えて増してゆく。


不覚にも、
『大きくなって欲しくないなあ。。』
なんて、思ってしまった。


娘が生まれたての頃。
早く大きくなあれ、なんて思ったこともあったのに。


いつしかの、あのこの言葉を思い出す。

「ちいっちゃいねえ。かわいいねえ。」

彼女の息子は、娘より数年お兄さん。

最近の様子や成長ぶりを聞く。

彼女の息子が小さな頃、公園や近所でもっと上の子を見て、小さければ小さいほどかわいいのだろうと思ったそうだ。

きっと大きくなったら、かわいいけれど憎たらしくなったり、イライラしたりするだろう、と。


でも、違った。

『子どもは、常に子どもで、常にかわいい。成長ひとつひとつが新鮮で、その時その時で、ずっとかわいい。』

自分でも驚いたと言っていた。


ほう。。

だから、おっさんになっても、きっと息子はいつでもかわいいんだと思う。


「旦那さんも、そうやって育てられたんだねえ。お母さんにそうやって育てられた。だから、旦那さんも大事にしなきゃだね。」

と、二人で笑って、全然違う話題に終わった。


今、彼女の言っていたことが本当によくわかる。

育児ノイローゼを心配する私に、大丈夫大丈夫と笑っていた彼女。

これからも、山あり谷あり。

楽しいことも、苦しいことも。

だけれど、成長を噛み締めながら、過ごしてゆこう。


手押し車に乗っかり、「押せ。」と、催促する娘。

完全に使い方を間違っている。


今日も中腰の疲れを耐えながら、娘の満足顔を覗く。

お迎えに行くと、

「キャー」
と、かわいい奇声をあげて、高速ハイハイで近付いてきた。

お迎えが楽しみ。


楽しみすぎて、いつもすごく早めに着いてしまう。

5分のところを30分。

当たり前だ。


駅の待合室で、そわそわと時間を潰す。

ストーカーかモンスターペアレントになりかねない。


ガラスゴシ チラットミエル アノコノハハ
キョウモキノウモアサッテモ


きっと噂されてるに違いない。
気をつけよう。


春だから、天ぷらにしてみた。

なんつって。

ただの思いつき。


畑で採れた芽キャベツも、揚げてみた。


久しぶりの会社へは、こびともしょってった。

忙しそうなオフィス。
日常を過ごせばなんてことないその空間が、とても新鮮で、仲間たちが声をかけてくれたり、こびとのほっぺたをつつかれたりしているうちに、少しわくわくしてきた。

またまた久しぶりの通勤と、見慣れた商店街。

一人身軽に歩き回っていた頃を思い出す。


打ち合わせを終え、電車を待つ間、
『ああ、こんな疲れだったなあ。』
と、思った。

それは、育児とは全然違うもの。

たい焼きを山ほどぶらさげて、新宿へ向かう。

北海道から、母の姉夫婦が来ている。

なんとなくの待ち合わせで、無事車内合流。


西荻窪。

引っ越しの手伝い…いや、邪魔をして、しばしおしゃべりをして、帰路へ。


新宿で、デパ地下へ寄る。

母がこよなく愛すガトーフェスタハラダ。

白チョコは苦手なのに。
これだけは、別だそうだ。

先日、箱で送ってあげたのに、もう無くなりそう、らしい。

好物があることは、周りも幸せにする。


雨女は健在で、車まであと一息のところで嵐にあたった。


いつもと違う種類の疲れに、悪くない気もしつつ、いやいやいつかはこれが日常、と気合いを入れる。


からの、天ぷら。

娘は、あやされた父に寝かしつけられた。

パイもだっこもなして、ベッドでころころしながら眠りについたらしい。

初。


そして、キッカリコッキリ三時間後。

占領されたジイジのベッドは、無事返還された。


同じ日は二度とない。

子どもがいると、尚更。


自分にできることを、精一杯。