盛り過ぎ注意! | オーバー環の音楽人生

オーバー環の音楽人生

役職定年になった途端にコロナ禍、料理人も続けつつ音楽活動にハマっています。

ショーン氏の経歴詐称疑惑から始まってメディアでの
突っつき合いが目立つようになって来ました。
なかなかショーン氏、視聴者やスタッフからの反応も
悪くなかったみたいで、復活待望論もあるくらい仕事は
出来てたんだなと思うと私の業界でも考えさせられる
事がある。

肩書優先主義というか、大手の調理師学校が卒業生を
そのままイタリアやフランスのレストランに研修生として
送り込み、給料をもらわずに自腹で研修させる。
親は大変だろうけど確かに「フィレンツェの○○に2年
いました」とか「パリの××に3年いました」と申告しても
それは詐称でも捏造でもなんでもない。
箔が付いて大いに結構、となる所が・・・

調理師学校のコネというかシステムで無給で何年いようが
それは「邪魔にならないように隅っこから見てなさい」という
完全お客様扱い。
その段階から始めて自分で給料を交渉して自活できるように
なってこそ初めて彼の地で修業した証しになる。

イタリアの星付きレストランの東京支店でフロアマネージャー
をしている友人が嘆く嘆く。

「びっくりだぜ、本店に3年いたってこっちに帰ってきたら
乾麺のスパゲティもろくに茹でられない、なにしろ美味い
賄いなんてどうやって作ったらいいのかも知らねーんだぜ!」

これもこれで違う気がする。
全員が全員そうではないと思うが、昔ながら厳しい環境で
闘って身に付いたものが本当の実力、という価値観が今は
料理の世界でももう薄れている。

しかし首都圏だったらトップクラスから落ちこぼれても
受け皿は何層もあるかもしれないが、地方ではなかなか
良くない評判が立ったら再起は難しい。

実力があればのし上がる事はそう難しくない、肩書なんか
無くても。
つまるところその覚悟と情熱があるかないかだ。

そりゃ肩書ひとつで30万もらえる給料が50万に跳ね上がる
かもしれないが、(我ながらスケールが小さいw)その為に
中身を伴わない経歴のビルドアップはお天道様が許して
くれない。

身の丈を大きくする方法と大きく見せる手段は違う。
せいぜい這いつくばってもこつこつ頑張ろうや。
そういう人間が本当にかっこいいんだから。
(私はまだまだです、はい。)