最近本を読んでない。 マズい。
全然高尚なものを読んでいた訳じゃないが、
最近顔に締りが無くなって来たような気がする。
全ては今現在向かっているこの薄い箱があまりに
面白いせいなのだが、このままだと何か自分の中の
一つの可能性が永遠に閉ざされるような気がする。
一番読みたいのは、去年お亡くなりになった
勝見洋一さんのエッセイ。
新橋の美術商の家に生まれ、大学で中国美術史を
専攻して、ほぼ大学卒業と同時に若くして講師と
して中国に招聘される。
その後なぜかフランスに渡りミシュランの覆面調査員
として活躍(いや暗躍か)、それに関してとある作家が
「巴里の詐欺師」として「そんな事実はない、真っ赤な
大嘘」と小説の中で糾弾してましたけど、そんな暴露より
微に入り細に入り人生の機微を感じさせる勝見さんの
エッセイのほうが面白いに決まっている。
あまり長いはご退屈、何章かに分けて私の「勝見洋一論」
を勝手に綴らさせていただきたいと存じます。