Artist: Posthuman Abomination
Album: Transcending Embodiment
Year: 2018
Genre: Brutal Death Metal, Technical Death Metal
イタリアのブルータルデスメタルバンドPosthuman Abominationのファーストアルバム。Vomit the SoulのMax Santarelliがギターを弾いています。Vomit the Soulが活動休止していた10年間でMaxは複数のバンドを発足して幾つもの完成度の高いアルバムをリリースしていて、中でも自分のイチオシがPosthuman Abominationです。Posthuman AbominationはギターがMax、ボーカルが元NatriumのLorenzo Orrù、ベースが元NatriumのAndrea Pillitu、ドラムがDevangelicのMarco Cogheという4ピースです。Maxはここではギターに専念しているのでVomit the Soulよりも速くて複雑なプレイが特徴です。Vomit the Soulのようなスラムやグルーヴ感は殆どなく、カバーアートのイメージやトランスヒューマニズムの世界観に見合った無機質でありながら緊迫感のある力の入った演奏をしています。ブルデスとして邪魔にならない程度のテクニカルなギターの絶妙さに作曲テクニックと高いセンスを感じます。Natriumは殆ど聴いたことがないけどLorenzo OrrùはPosthuman Abominationのボーカルには適任と言えます。スラム系の声ではないけどデスメタルほど標準ではなくモダンなブルデスには適した声質です。Vomit the Soulの休止中にMaxが関わっていたアルバムで最も完成されていて強力なリリースだと思います。後半に多く見られるテクノロジー系のSEも効果的です。ミキシングとマスタリングはPutridityやSeptycal GorgeやHour of Penanceなどの凄腕ドラマーDavide Billiaが担当しています。