Artist: Strangelove
Album: Love and Other Demons
Year: 1996
Genre: Britpop, Glam Rock, Art Rock, Gothic Rock, Progressive Rock
イギリスのブリットポップバンドStrangeloveの2枚目のアルバム。ブリットポップという比較的明るく健全なジャンルの中でダークな異彩を放っていたバンド。RadioheadのEd O'Brienは自分達をポストStrangeloveと表現し、彼らに影響を受けてRadioheadは大きく変化をしたと語っています。なのでStrangelove自体は商業的に成功したとは言えないけど間接的に音楽シーンに影響を及ぼしたバンドだと言えます。Suedeは「Dog Man Star」のツアーでStrangeloveをサポートに迎え親しくなりこの「Love and Other Demons」にはBrett AndersonとRichard Oakesがゲスト参加しています。音楽性も広くはSuedeに通じるものはあるけどもっとゴシックロック寄りで徹底してダークで内省的です。そこにはPatrick Duffの神経質なバリトンボーカルが強い個性を放っていて彼のボーカルは古くはThe DoorsやScott Walker、Joy Division、Nick Cave、Depeche Modeというクラシックなゴシックスタイルです。中でもNick CaveとDepeche Modeにはかなり影響を受けている部分を感じます。まずStrangeloveというバンド名もDepeche Modeの曲名から取ったと考えるのが妥当です。この作品は上に書いた5つのジャンルが見事に混ざり合った音楽性だけどBeautiful AloneだけはThe Smithsみたいで変わり種です。確かにRadioheadはStrangeloveをより一般的かつモダンな方向に誇張したバンドだと言えます。