病院という場所は、
毎日たくさんの「いってきます」と「おかえり」でできている。
夜勤へ向かう医師。
処置を終えて戻ってくる看護師。
コンビニの袋を片手に、
「今日も疲れた〜」と笑うスタッフたち。
そんな『当たり前』の景色の中心には、いつも自然に、
あのおばちゃんがいた。
Snow Man総合病院 売店『Snow Mart』。
——今日は久しぶりに、
「おかえり」が聞こえる日。
売店「Snow Mart」復活祭
売店のおばちゃん(セイコちゃん)が退院し、仕事に復帰する初日。
おばちゃんは「みんな忙しいんだから、私のことなんて忘れてるわよね」と、少し照れくさそうにシャッターを開ける。
「みんな朝の回診かな。……頑張って。」とおばちゃんがレジに入った、その時!
「セイコちゃん、復活おめでとうーーー!!!」
いきなり一斉に9人が飛び出す!
さっくん:
「はいこれ!小児科のみんなで書いた『おかえり寄せ書き』!俺がセンターにデカく描いといたから!」
こーじ:
「セイコちゃん、足の具合はどうや? (倒れた時足を負傷)俺が特製のリハビリメニュー作ったから、毎日レジの合間に行うこと!約束やで!」
阿部ちゃん:
「これ、快気祝いに……目疲れに効くホットアイマスクです。当直明けに僕も使ってるやつ(笑)」
おばちゃん:
「ちょ、ちょっと!あんたたち、仕事はどうしたのよ!」
ひーくん:
(腕組みをしながら)
「……今日は全員、15分だけ休憩時間をズラして調整した。……セイコちゃんがいないと、こいつらの食生活がガタガタになるからな。早く元気になってもらわないと困る。」
めめ:
「(ひーくんの横で笑いながら)岩本チーフ、朝からずっとソワソワしてたんですよ。……セイコちゃん、これ。俺のおすすめの栄養ドリンク。無理しないでね。」
ラウール:
「おばちゃん!これ、僕が初めて自分で選んだお花!……退院おめでとう!」
ふっか:
「ラウ、お花もいいけど、セイコちゃんが一番欲しがってるのは……はい、これ。俺が並んで買ってきた、限定のチョコ。」
おばちゃん:
「(涙ぐみながら)……もう、あんたたちは。……あ、渡辺先生は? さっきから見当たらないけど」
舘様:
「(優雅に一歩下がって)……あちらをご覧ください」
しょっぴー:
(一番後ろで、真っ赤な顔をしてそっぽを向きながら)
「……これ。入院して肌荒れたって言ってたから……俺が使ってるガチの保湿クリーム。……特別にやるよ。……仕事、頑張れよな。」
背後で舘様が「彼は昨夜からラッピングに30分かけていたよ」とバラして、
しょっぴーが「言うなよ!」って叫ぶ。
最高なゆり組。
全員:(爆笑)
おばちゃんが「よし、今日からまたバリバリ売るわよ!」と叫び、
9人がそれぞれの戦場(診察室やオペ室)へ笑顔で戻っていく。
その日の売店には、舘様が持ってきた「最高級のコーヒー豆の香り」が漂い、
その日、売店にはおばちゃんの笑い声がずっと響いていた。
【あとがき】
セイコちゃんのお名前は、Threadsで「売店のおばちゃんやりたい」と言ってくださったフォロワーの方のお名前をお借りしちゃいました。セイコちゃん最高です。ありがとうございました!
--次回予告ーー
「楽して稼げる科に行きたい」
そんな理由で医者になろうとしていた一人の研修医。
けれど、
一人の少女との出会いが、彼の人生を大きく変えていく。
次回
「一秒の執刀」
