中華街買い出し日記❹ ゆ―シティーから鳥万本店
土曜日なので中華街は混雑した。
混雑を避けるようにし蒲田へ移動した。
ここ東口のメイメイショーチーは本場台湾屋台料理が味わえる店だ。
朝から14時まではキキトウジャンという店名で営業している。
僕が行く蒲田の黒湯温泉は10時開店なので9時代にやっている店で朝昼兼用でたべる。
数少ない9時代営業の店である。
中を覗くと30代くらいのきちんとした身なりの女性が背筋をのばしなにか料理を味わっていた。
おいしいものをよく知っている感じの女性だった。
それを見てここにもいつか行ってみたいと思った。
中華粥にはまっていることもあるのでなおさらここで台湾のおかゆを食べてみたい。
中華街で買い出しとランチ。
なのでもう僕がいつも行っている黒湯温泉には行かなかった。
時間が足りなかったからである。
いつも行く温泉は蒲田駅から少し早めに歩いて30分かかるのである。
そこで東口から徒歩2~3分のところにあるゆーシティーで疲れをとることにした。
入浴とサウナで830円。バスタオルとフェイスタオルが付く。
ロッカーなどは100円返却式。
黒湯温泉は露天風呂で内湯はジャグジーや電気風呂。
小さなサウナと小さな水風呂がある。
黒湯温泉がある露天風呂にはうたせ湯もあるがそれほど強くないので人気はない。
いつも行く黒湯温泉と比べると黒湯温泉のひろさも半分以下で浴場自体半分以下のスペースしかない。
またいつも行く黒湯温泉には露店風呂がありそこも黒湯温泉なのである。
お風呂の種類も多いし土日でもそれほど混雑しないので最近はゆーシティーには行かなくなった。
ゆ―シティーのよいところは駅から近いということとこれは僕個人だけであろうけどサウナにテレビがないことだ。
ほんとうに小さくBGMが流れている。
昔のイージーリスニングなどでサウナにはぴったりだ。
テレビがあると自分はうるさく感じるのである。
ただサウナも半分以下の広さだし小さいからかときたま汗臭かったりする。
僕が行く黒湯温泉のサウナは床にも座るところにもマットをひいているけれどもゆ―シティーにはマットがない。
それでも蒲田はたくさんの黒湯温泉があるので分散するのであろう。
土日でもゆ―シティーは空いている。
ところで鳥万開店時間は16時。
ゆ―シティーには13時に着いた。
3時間ほどいられる。
鳥万本店の2階が好きなのだが16時の客が帰る17時すぎの時間帯に行けば2階も座れる場合が多い。
だからゆ―シティーに3時間ではなく4時間いることもできた。
でも鳥万本店の開店時間が近づくとはやく鳥万に行きたくなったのだ。
というのも自分は4日間酒を断っていて湯を出て鳥万で念願のお酒にありつけるといいうこともあったからだ。
完全に疲れがとれたわけではないけど15時45分に脱衣場に行き急いで仕度をした。
らーめん吟太が気になるので鳥万開店2分前に急いで行って写真を撮った。
こんな感じだ。
もうリニューアルオープンの日は近いはずだ!!!
高田馬場の麺達うま家、赤羽のラーメン吟風、蒲田のらーめん吟太、この3軒は双龍工務店のフード事業である。
フード事業では同じく蒲田に半吟という焼肉屋がある。
予算的には5000円~6000円ということだけれどもランチにはハンバーグやカレーをやっている。
ランチなので1500円以内である。
ラーメン一杯が1000円という時代なので国産牛のハンバーグやカレーランチ1500円以下というのは高くない。
双龍工務店の実力を知るにも一度は味わってみたいものである。
店の入り口からクの字に大行列ができている。いつもと同じ土曜日の鳥万である。
2階も開店とほぼ同時に満席となり、あがってくるお客さんは3階へと案内され3階も満席となった。
開店して10分くらいであがってくるお客さんには満席ということでお帰りくださいということになった。
それにしてもそんなに繁盛していて2階はベテランのMさんと女子大生のAちゃんの2名でやっているのだから
たいへんだ。
ここの魅力はそれだけ忙しくても静かに飲めるということだ。
わいわい騒ぐようなお客もいないしBGMすらない。
普通は瓶ビールからスタートするのだけどなんとなく白ホッピーセット。
なんとなく飲み始めたのだけれどもいつもと変わらなかった。
そして思い出したのだ。
4日間一滴も酒を飲んでおらずこれがやっと飲む酒だったのにそんな感動もなく普通に飲んでいると。
まあそんなもんなんだろうね。
ところで鳥万というのは1階から4階まであるのに開店前の行列があり営業時間中もほぼとぎれることなく外で待っているお客さんがいるのだ。お店のスタッフで一階のNさんも言っていたけど開店と同時に4階まで満席になる大衆酒場なのだ。
いったいなんでそんなに繁盛しているのだろうか。
テレビで放送されたからと言う人もいるけれどもそういったことでお客が増えても長くは続かないはずだ。
まあ仮にテレビで見てやってきた人達が初めて鳥万を体験しとてもよかったからまた来るようになったということはあるだろう。
それとそういった人たちの口コミでどんどんお客さんが増えているとも言えなくもない。
でもいずれにせよ、それは鳥万という酒場にあふれるほどの魅力があるからこそなのである。
僕個人のとらえ方でありみんなが思っていることではないと断って言うことではあるが、
これまで友人とのつきあいなどでチェーンの居酒屋などに行き飲むことがほとんどだった。
自分はたべ歩きや料理が好きなのでプロの調理師が作るのではない料理もお金がもったいないと思うこともあった。
あとは自分で作ったほうが美味しいとも。
やはり資本系というのは利潤第一。当然ながら仕入れもよくない。
鳥万がすごいのは毎日市場に行きちゃんとめききをして仕入れていること、利潤よりも僕たちの満足を優先してくれて
いること。
創業の精神がかわらないこと。
お金を使えばうまい酒が飲めてうまい料理にありつける。
それはあたりまえのこと。
それと安くてまずいというのもあたりまえのこと。
でも鳥万はちゃんとしたものを出し店の利益はできるだけおさえ僕たちに喜んでもらいたいと考えている。
たしかに値段が値段だから銘酒だの一級品などだせるはずはない。
でもギリギリのところでうまい酒でありうまい料理なのである。
いろいろな料理をためしてみても安いだけではなくおいしくする工夫がみられる。
こんな調理法があったのかと驚くこともある。
なによりも鳥万という店名からして鶏の料理が抜群にうまい。
でも長年通っている僕に言わせればやきとりは普通(笑)
一本100円なのだけれども他の鶏料理のほうがおすすめだ。
余談ながらやきとりなら合鴨つくねやつくねは100円なら満足と思っている。
そして料理だけが鳥万の魅力ではない。
それを語れば長くなってしまうから一度鳥万を体験してもらいたいものである。
この日は普段の土曜日よりちょいと忙しい感じだった。
女子大生のAちゃんもスピーディーにこなしている。
テーブル席のお客さんにオーダーをとりにきてごめんなさいと僕に言いながら狭い場所から
僕にふれながら受けた注文を紙に書いて僕のそばにある煙突のような穴に投げ込んでいた。
それが終わるとあっというまにまた他のテーブルへと行きオーダーをうけていた。
いそがしくても月給はかわらないなどと僕に冗談を言ったこともあるベテランのMさんも
てきぱきと下からエレベーターであがってくる料理を運びがんばっているのだけれども、
ときおりゆっくりと飲んでいるご常連さんたちに冗談を言ったり余裕もある。
Mさんは初めての人ならなんていうぶっきらぼうな客あしらいなのかと不満に思うかもしれない。
たとえばフードメニューを注文するために「すみません」と声をかけると
「ちょっと待ってて。忙しいんだから」
などとかえってくる。
実は2階で飲んでいるとAちゃんもMさんもオーダーを受ける順番みたいなものがあることがわかるのだ。
毎日来ているような常連客はある程度あとまわしにされる。
もちろん常連たちにはじめに届くであろう注文を受けてからのことである。
テーブル席で飲んでいる人たちに順番にオーダーを受けているように見えるのだ。
でも順番に受けているときに「すみません」と普通の居酒屋(アルバイトさんが複数いてオーダーを受けることができる)
のように声をかけるから「ちょっと待ってて」となるのである。
ベテランのMさんだからできることであり、女子大生のAちゃんにしてもスピーディーにしかも間違いなくいろいろやれるから
成り立っている二階なのである。
とてもこれだけの人数を二人でやるということは難しい。
こんなときは常連たちもMさんとAちゃんを気遣ってあれをくれ、これをくれとは言わずに静かに飲んでいる。
いそがしいのがわかっているからだ。
僕もはじめにオーダーをお願いしたらあとはすぐでるものということでMさんが僕の近くにいて手があいたときに
韓国海苔をお願いした。
これは2階にあるのでその場ですぐに出せるからである。
するといつも来られている常連さんが「私もかんのり」と言った。
韓国海苔は100円。市販のものをただ開封しただけ。
これで少しおちつくまでちびちびやった。
この日のサービスは茎わかめ。
鳥万にはサービスと言うメニューがあり200円。
ひとり1回しかたのめない。
写真では分量がわからないけどかなりの量があった。
そしてごま油と白ごまを使っていた。
こういったところが鳥万らしい。
だから家でも茎わかめを買ったら胡麻油をつかい白ごまを散らしてお酒のあてにしようと勉強になるのである。
メニュー写真は前回撮影のもの使いまわし。
「鶏料理」の一番下に「鶏もも焼き・唐揚げ450円」というのがあるでしょ。
見落としがちなメニュー。
鳥万一番人気の「鶏のから揚げ500円」と「鶏もも唐揚げ450円」とどう違うのだろうかと思うことだろう。
自分は鶏もも唐揚げは普通にももの部分をカットした唐揚げと思っていたしあえて注文することはないと思っていた。
ところが前回、鶏もも唐揚げを注文した人がいて運ばれてきたのを見て驚いたのだ。
それで今回注文してみたのだ。
こんな感じなんです。
ジャンボサイズでアルミ箔で手に持てるようになっていてレモンが添えられている。
これは注文するとかならず時間がかかると言われる。
意外とはやく来た。
これは素晴らしかった。
30年くらい前はケンタッキーフライドチキンが美味しいと思って食べていた。
でもこれはケンタの2・5倍うまいと思って食べた。
自分でどのくらいうまいのかと思って食べたのだけれどもそんな数字が出てきたのだ。
まず鶏肉がすごくいい。
良質の鶏肉だ。
そしてケンタのように油っこくなくからっと揚がっているのだ。
衣もカリカリ感といい下味といいケンタとはくらべものにならない。
そしてサイズから言ってもこちらのほうがお得だ。
ただ食べてみてやっぱ鶏のから揚げ500円のほうが胸肉も味わえてボリュームも鶏ももから揚げよりあると思った。
古都桜熱燗。
フライドチキンと日本酒はあわないけどタイミング的にこうなってしまった。
そして通常のメニューにはなく黒板メニューからかつお叩き330円。
かつおのよしあしは食べてみればすぐにわかる。
油がのったいいかつおで身がしまっているのは鮮度がいいからだ。
このレベルのたたきが330円というのはすごい!!!
そして刺身で大切な温度管理。
ちょうどいい温度で出してくれていた。
肉厚なのでボリューム的にも満足。
こちらは古都桜にもちろんあう。
僕は手帳を広げいろいろ仕事のスケジュールなど書き込んでいた。
するとMさんとAちゃんが並んで僕に話しかけてきた。
毎週土曜日に出没する得体のしれないジジイ。
しかも大きなカメラリュックを背負いそれとは別にカメラケースをバックがわりに首から下げやってくる。
いろいろきいてくれて僕が黒湯温泉に来ていると言うとMさんがあっちのとゆ―シティーのことを言った。
「いや、******」
そう温泉の名前を言うとAちゃんがにっこりとして
「***湯ね」
と言った。
それで黒湯温泉の帰りに鳥万ということがわかったのだけれども遠いところから来ているのかという質問に
僕が
「埼玉県」
と言うとカウンタ―にいつもいるご常連たちが少し驚いたような顔をした。
毎週来ているから蒲田に住んでいると思っていたのだろう。
「埼玉県って言ったっていろいろあるでしょ」
そうMさんが言ったから
「狭山から」
と僕は言った。
みんな納得したようだった。
これで得たいの知れないくそジジイの正体もわかり・・・・僕もなんとなく鳥万の常連に入れてくれそうかなあと
うれしくなった。
そしてなんとなく恥ずかしいので僕は手帳を見る必要もないのに手帳を見てなにかをやっているようにした。
白ポッピーセット、なかおかわり、古都桜。
これでかなり酔った。
これ以上は危険だ。
4日の休肝日が終わり充分にお酒を楽しむことができた。
一階で会計するといつものNさん。
Nさんも毎回なにがし僕に話しかけてくれる。
酔っぱらっていたしNさんになにを言ったかは忘れた。
2400円だった。
鳥万で3000円飲むことはほとんどない。
だいたい2000円代であがるようになっている。
蒲田から六郷のほうはその昔は町工場(まちこうば)がたくさんあった。
そういった工場で働く人たちがたくさん食べてたっぷり飲んで満足してもらいたいということで
鳥万は1964年にスタートしたそうだ。
その創業の精神は今も受け継がれている。














