一昨日、都内納品から足を延ばし蒲田で一杯やった。
鳥万本店を出てからの日記であります。
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「味の横綱へ」


工学院通り。
現在「かえだま」というラーメン店になっているこちらの
写真の場所に50年前に同級生のお母さんが切り盛りするラーメン店があった。

店名はわからない。

 

 

 



同級生の苗字は竹村。名前はひろしであったような
気がするが忘れた。

 

 

 

 

 


蒲田で50年以上頑張っている「味の横綱」
のご主人が昔の蒲田飲食店事情にお詳しいので
2004年にご主人に竹村君のゆくえをきいてみた。
味の横綱のご主人は僕にこんなことを話してくれた。

 

 

 


>竹村君は年老いたお母さんをたすけ厨房に立ち
ラーメンを作るようになった。
なかなか美味しいラーメンだった。
ところがある頃から店が閉まり、どこかへと
移転してしまった。
移転先はわからない。<

 

 

 

 

 


一昨日、鳥万で飲み蒲田をふらふらしていたら
「味の横綱」の前にさしかかった。

 

 

 

 


せめてお店の名前を憶えていらっしゃらないだろうかと
ラーメンをいただくことにした。
実に12年ぶりの訪問であった。
カウンターのみの店内。


ご主人はスピーディーに鉄のお玉をカチャカチャと
音をたてチャーハンを調理されていた。
おそらく奥さんなのだろう・・・白い頭巾をし白の
調理服。二人三脚で調理とサービス。
注文していないのに餃子3つが出された。


サービスなのだろう。
おしぼりと冷水。フルサービスである。
ラーメン(600円)、半チャーハン(300円)、
ビール大瓶をお願いした。

 

 

 


ラーメンは女将が調理し先に出された。
やや透明度がある醤油スープに黄色みがある極細麺。
脂身の少ないチャーシュー、甘味があるしなちく。

 

熟達の技のなす洗練された一杯でありました。

 

 


半チャーハンもお見事!
ラーメンもチャーハンも化学調味料でうまみを
アップしているのがいかにも昭和である。
さあ、調理もおわり手を休めているご主人に
少しだけいいですかときいてみた。

 

 


一点は、竹村君のラーメン店のこと
二点目は蓮沼駅に直結してあった老夫婦が営んで
いたラーメン店のこと。
12年前に「なかなか美味しいラーメンだったよ」と
おっしゃったご主人はもうすっかり竹村君の店の
ことはお忘れであるようであった。
蓮沼のラーメン店についても50年前のことは
憶えていないということであった。
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味の横綱 
https://tabelog.com/tokyo/A1315/A131503/13062175/
*味の横綱って暖簾分けの店なのだろうか。
昔はもう少しいろいろな町にあったような記憶だ。
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「50年前の写真」
蒲田サンロード商店街をつっきると東急池上線の
蓮沼駅は近い。
番地でいうと西蒲田7丁目である。
西蒲田7丁目に50年前僕たち家族が暮らしていた。
60年以上の歴史がある洋食屋(現在はカレーと
ラーメンの店)インディアンから0分の距離に
矢部住宅という古めかしいマンションがある。
そこの3階奥の部屋に家族4人で住んでいた。
近くに薄いコーラ色の温泉がある。
「はすぬま温泉」だ。
大田区の銭湯なので460円で入れる。
たしかサウナも無料であったと思う。
僕たちが西蒲田に移転するずっと前からの創業である。
50年前の写真はないだろうかとついさっき探していたら
いい写真が一枚見つかった。

 

 

 

 


矢部住宅の3階から母が撮った写真。
この時はおそらくフィルムが残っていたかなにかなのだろう。
ハーモニカをくわえた僕が写っているが、
僕の顔は暗くて見えない。
アイリスが外にあっているので、しかしながら3階からの
50年前の街並みが見事に写っている。
この写真にみえる煙突こそが「はすぬま温泉」である!!
はすぬま温泉は馬鹿にならないですよ。
源泉かけ流しは加温しておらず水風呂になっている。
あたりのやわらかな源泉でよく効くのである。
サウナから水風呂・・・これを繰り返すと疲れが
よくとれるのだ。
10年以上通っている温泉である。
現在、はすぬま温泉も近代的な建物となっているし、
50年前のこの写真のように木造の家はほとんどなく
なった。50年前に鉄筋コンクリートの建物は
矢部住宅のみであった。この写真を見ても
ビルやマンションはまったく見当たらない。

 

 


余談ながらこのあたりで50年前とまったく変わって
いない建物こそが矢部住宅である。
父の大学時代の友人がオーナーなので失礼なものいい
となってしまうかもしれないが、廃墟と言ってよい
ほど老朽化しているマンションである。