“悪霊の呪い”。それはホラー映画や小説、テレビ、雑誌、怪談等によく登場する言葉。しかし現実世界では全くと言っていいほど聞かない。誰か「私は呪われた事がある」という人は居るだろうか?少なくとも私の周りには1人も居ない。私にも霊感など無く、よって霊を見た事も感じた事も無い。 心霊体験が無いので呪いについても想像してみるしかない。いじめを苦に自殺した子が怨霊となって恨みを晴らすような、そんな“呪い”の話。


私がいじめを苦に自殺したとする。そして理屈はよく分からんが、死ねば勝手に呪いの力が身につくのだとする。そして復讐を実行に移す。しかし相手を呪い殺して恨みを晴らしたとして、けど殺されたら奴らも霊になって霊界に来る。奴らは私に対する怒りに震えているだろう。私を捕まえたらどうするつもりだろうか。もう死んでしまっている私に手加減なんて考えないよな。生きていた時よりキツい時間になるだろうな。逃げ場もない。時間は無限にあるけど。自殺してまで現世から逃げてきたのになぁ。奴らを殺しちゃダメだったなぁ。復讐考えたのが間違いだった。あれ待てよ?もし奴らが事故とかで勝手に死んでも霊界には来るわな。そうすると先に死んでる私の事を思い出して「そういえばアイツどうしてっかな?」とかって面白半分に私の事を探し始めるかもしれなくないか?私が殺さなくても勝手に霊界で私を探し出し、イジメを再開される可能性もある。過程はどうあれ“アイツらが死ぬ”って事がもうマズいのか。でも奴らの死を全力で阻止するには、アイツらが死なないよう常に監視して、アイツらが危険な目に遭ったりアホな真似して勝手に死にそうになる度に命を救い続けるしかない。って、それもう、ただの守護霊だし。


霊になって力を得れたとしても、人を呪い殺したりしたら後が怖いし復讐を考える霊なんて居ないのでは?となると実質、呪いって無いのと同じなんだけど。だったら呪いって怖がらなくてもいいものなんじゃないの?


そもそも霊なんているのか?死んだら呪いの力が急に身につくって何?「金縛りにあった」と言う人がいるが、思い込みによる自己暗示で体が動かせなくなってる説あるので、体が動かなくなっただけでは霊の存在を証明した事にはならない。心霊写真も材料としては弱い。例えば自撮り写真に失敗が無いのは、納得いくまで何度でも自撮りして成功した写真だけをアップし、他は削除するからだ。だが集合写真は人に撮ってもらうので自分の思い通りに行かず、撮る瞬間に瞬きして目をつぶる失敗をする事がある。霊が偶然写り込んだ写真って霊側にとっても不意を突かれた瞬間のハズなのに、私は霊の局部や乳房が写った写真を一度も見た事がない。なぜ心霊写真には失敗が無い?納得いくまで何度も撮り直してるからか?成功した写真だけを残してるからか?作り物ですか?偽物ですか?


しかし急に「霊は居ない」と言われても不安は消えませんよね。では霊が居るとしましょう。貴方は霊感無いからこそ「取り憑いた霊は先日の登山の際に連れ帰って来てしまったものだ」だの「山賊に襲われ無念のうちに死んだ落武者の霊」だのと霊能者の話すことを聞いてるんじゃないのですか?霊が見えないから、今の状況を、見える人に教えてもらおうとしてるワケですよね?私もそうですが霊感ゼロの人は霊感無さすぎて霊の呪いも感じる事が出来ませんよ。よって霊は貴方を呪えません。何も感じ取れない貴方は呪いにも掛かれない最下級戦士なのです。影響ゼロなので、霊なんてものがこの世に在ろうが無かろうが、無いのと同じなのです。そんな影響ゼロなものを怖がる事に時間使うなんて勿体ないです。社会で生きていくなら霊なんかより怖がらないといけないモノが沢山有りますよ。将来への漠然とした不安、受験の憂鬱、仕事の悩み、人間関係、病気、明日の食事に有りつけるかを心配するほうが先でしょう。


「息子が受験に失敗し、夫は会社をクビになりました。これは悪い霊の仕業でしょうか?」

いえ、それリアルな厳しい現実ってやつです。