池田晶子「ライプニッツ」(5-2)あらゆるモナドの表象or夢が「神の干渉」により相互に対応! | 宇宙そのものであるモナド

池田晶子『考える人 口伝オラクル西洋哲学史』Ⅳ「学問はお嫌い?」14(後半)「ライプニッツ 乱反射する宇宙」(5-2) 「あらゆる実体(モナド)の表象が(『神の干渉』により)相互に対応している」!しかしそれは、「ライプニッツ=モナド」ひとつの見ている神の「夢」ではないのか!

※ 池田晶子(1960-2007)『考える人 口伝オラクル西洋哲学史』 1998年(1994年初刊、34歳)中公文庫

(21)-8 おのおのの「実体」(モナド)は、ある「実体」に起こることが、他の全ての「実体」に起こることと、(「神の干渉」により)対応するようになっており、たがいに直接作用しあうことはない!

★〈神は、宇宙に対し、それぞれ異なる視点をとることによって、さまざまな「実体」(※モナド)を産み出す。しかも神の干渉によって、おのおのの「実体」はその固有の本性から、ある「実体」に起こることが、他の全ての「実体」に起こることと対応するようになっており、たがいに直接作用しあうことはない。〉(ライプニッツ『形而上学叙説』)(286-287頁)

☆この命題の注解でライプニッツはこう言いかける。「おのおのの『実体(モナド)』は『神』以外のいかなるものにも依存しない、一つの独立した世界のようなものである」。287頁)

 

☆にもかかわらず、「形而上学の用語と実際生活とを両立させる」例証として、ライプニッツは「幾人かの人々が、あらかじめ決められた日に、ある所でおち合うことを相談しておいて、みながそうしようと思えば実際に会うことができる、という場合」を挙げている。(287頁)

☆これが可能なのは、「あらゆる実体(モナド)の表象が(『神の干渉』により)相互に対応している」からなのだとライプニッツは言う。(287頁)

 

(21)-8-2 あらゆる実体(モナド)の表象(or「夢」)が(『神の干渉』により)相互に対応している」!しかしそれは、「ライプニッツ=モナド」ひとつの見ている神の「夢」ではないのか!  

★実は私(池田晶子氏)は、「他人との約束が成立する」という事態について、そんなふうな確実さ(※あらゆる実体(モナド)の表象が「神の干渉」により相互に対応している)によって信じてはいないのだ。(287-288頁)

☆「約束した」と思ったのは、ひょっとしたら「夢」だったかもしれないという気持ちをいつも「私」(池田晶子氏)は捨てきれない。288頁)(※「私」という「モナド」の夢!)

☆でも「ほんとう」だったら申し訳ないので(※「神の干渉」or「神の予定調和」が成立している!)、「私」は半信半疑で約束の日時、約束の場所へ出かけてゆくのだ。(288頁)

☆するとそこには相手が現れたので、約束は「ほんとう」だったことが証明される。(※単なる「私」という「モナド」の夢or表象と、「他なるモナド」の夢or表象とが、「神の干渉」or「神の予定調和」によって一致している。)(288頁)

 

☆しかし、もしもこの時、相手(※「他なるモナド」)も約束を「夢」と考え、そこに現れなかったなら、私(※この「モナド」)はああやっぱり「夢」をみていたのだと納得するだろう。なぜならこの時、「すっぽかされた」ことを証明することは不可能だからだ。(288頁)

 

★なのにライプニッツは、すべてのモナドが同時に同じ「夢」(※「表象」)を見るということは、「神」によって確かであると信じているのだ。(288頁)

☆しかしそれは、「ライプニッツ=モナド」ひとつの見ている神の「夢」ではないのか。(288頁)