金曜日の午前中。
以前の記事で院内紹介状を書いてもらい受診が必要な病院へ行くことにした。
入居したい老人ホームは、ガン患者を受け入れていない。
肺の影は何であるかクリアにしなければいけない。
診察時間は11:30だったが、下の子を小学校に送りだしてから家を出たら、途中、電車が遅れてしまい、時間に余裕がなくなりそう。
そこで、途中の乗り換えの駅で伯父に電話をした。
いつもは、私が一旦伯父の家に行って、服を着替えさせて、持ち物を準備してから行く。
でも、前回は着替えさせられたり、いろいろ気に入らないことがあって、全然、出かけてくれなかったのもあったし、伯父がどこまでできるのか確認したかった。
「伯父さん。ちぃです!今日、病院行く日なの覚えてる?」
「はい。覚えてますよ。」
「伯母さんはデイサービスに行った?伯父さんはもう、出かけらる状態?
ごめんね。わたし、電車が遅れちゃって一度伯父さんに家に行くと、診察受付に間に合わないと困るから、駅まで来てもらえる?」
「はーい。出かけられるよ。駅?わかったよ。」
「(念のため)診察券と保険証を、忘れずに持ってきてね。」
「え?…そっか診察券…」
「うん、診察券と保険証ね!では、駅の改札で待ってます。」
もう…
イヤな予感しかしない…
電話してから、10分後に駅に着いた。
もちろん、伯父は来ていない。
そこから、待つこと20分。
砂場でも転げまわって来ましたか? というほど、煤けた服とマスクの伯父が現れた。
家を訪ねた時は伯父だと分かるが、人込みでマスクをしている伯父は、ジーっと見ないと分からなかった。
それほど足腰やせ細っていた。
そして、手ぶら!
保険証と診察券はカード型だが、後期高齢者の医療証はハガキサイズ。
お薬手帳まで入れられる、手帳型のケースを買って、全部セットしてあるから、それを持ってきてくれればいい。
なんなら、そのケースとお金が入ってるショルダーバッグをそのまま肩に掛けてきてくれればいい。
でも、手ぶら!
「伯父さん。診察券と保険証は?」
「ホイ!」
手品のように、胸のポケットから診察券を出す。
(診察券だけで数か月ぶりに受診できるわけないだろー!!!)←心の声
「あらら。伯父さん…保険証は?ごめん。ごめん。保険証が必要なんだ~。私、診察券や保険証が入ってる手帳みたいの全部持ってきて。と言えばよかったね。じゃ、一旦家に帰ろう!」
「そーなのー?保険証必要なの?なんだー!」
「うん。久しぶりの受診だからね。それに後期高齢者医療証が切り替えになったから、持って行かないと」
「あら、そーなの?申し訳ないねー。間に合う?」
「まあ、その時はその時で!」
伯父の家に着いたら、ダッシュで二階に上がって着替えを持って降りて、速攻で着替えさせた。
新しいマスクを渡し、脱いだ服とマスクを洗濯カゴに放り込んだ。
そして、一式を持って、再出発。
うん。ギリ間に合うかな?
鍵を閉めて、ふと見ると、サンダルを履いている…。
「伯父さん。サンダル履いてる。」
「ああ!
もうね。
コントみたい。
雨でタクシーがつかまらず、また別の日に片道1時間半を通勤ラッシュに来なくちゃいけないのか。と、冷や冷やしたけど午前の受付終了5分前に到着。
結果、生体検査しないとはっきりしないけど現実的でないし、1年で大きさは変わらないから、悪性の可能性は低い。年に1度の健康診断でレントゲンを撮って、異常があれば受診してください。
ホッとしたけど、ぐったりだ。
なのに、昨日の記事のように、1日が長かった…