記憶にない殺人 読書感想 | 固ゆで卵で行こう!

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親友のサヴィが殺された夜、現場にいたルーシーは頭部を負傷し事件の記憶を全て失っていた。
殺人犯に疑われるも、決定的な証拠がないまま無罪放免となったルーシーは、故郷を離れロサンゼルスで暮らしていたが、彼女の無実をずっと信じている祖母の誕生日祝いのために、五年ぶりに帰郷する。
だが、そこにはポッドキャストでルーシーの事件を配信しているベンも訪れており、住人からも疑いの目で見られたままだった。
ルーシーはベンのインタビューに応えることとし、共に事件について調査し始めるのだけれど…。
 
 
 
 
主人公のルーシーが記憶を失っているという設定なので、そもそもが信頼できない語り手であるということを、あらかじめ読者は分かって読み進めることになるミステリー。
 
更に、ルーシーは事件当時の記憶を無くしているとはいえ、どうやら他にも何かを隠している様子が伺えます。
 
なので、余計に信頼できない語り手としてその地位を確立しているかも(笑)。
 
果たしてサヴィを殺した犯人は。本当にルーシーは無実なのか。
 
犯罪ジャーナリストでポッドキャスターのベンと共に事件を調べ始める辺りから余計に謎が増えると共に面白さも加速していきます。
 
ルーシーの調査、ベンの町の人たちへのインタビューから徐々に浮かび上がってくる真実と、そこに隠された秘密がぞわぞわとしたものを感じさせます。
 
それは、登場人物のみんなが、主人公も含めて下半身が弛めなせいで、どこかドロドロの昼メロの様子もあって、なんだか可笑しく感じてきたりも(笑)。
 
YA出身の作家ということもあってか、そんな昼メロ要素も絡んで読みやすく、特に後半は先へ先へと読ませてくれました。
 
そんな中で印象的なのは、思ったよりシスターフッド的な要素が盛り込まれていたことでしょうか。
 
また、女性をもののように扱う男性に対する批判というか、ルーシーの祖母が、女性は求婚してきた相手と家庭をもって大人しく家にいた時代についてそれは当たり前のことではなく、自立を説くような場面もまた強く印象に残りました。
 
さて、ルーシーとベンの調査が進む中で、ルーシーは記憶を徐々に取り戻し始め、ついには真実が明らかに。
 
これにて事件解決かと思いきや、いや、ちょっと待って。
 
なんだかまだ明らかにされていないことがありそうな…?!
 
 

記憶にない殺人 エイミー・ティンテラ著書