図書館員のファーンは、双子の姉であるローズが子を産めないと知り、自分が代理母となろうと考え、図書館に訪れていた男性に目をつけるのだが…。
人混みや騒音に敏感で、不意な出来事が苦手で規則正しい生活を好むファーンの目線と、そんなファーンを子供の頃から世話してきた双子の姉ローズによる回想とで描かれるサスペンス。
他の人と同じようには生活できないファーンを、何かと世話し助けるローズですが、ローズ自身もファーンの存在に助けられているようで、そんなローズを愛し信頼しきっているファーン、二人は共依存的な関係なの?
そんな風に思いながら読んでいくと、次第に違和感を覚えるようになってきます。
ファーンが、「ウォーリーをさがせ」のウォーリーに似ているからと、ウォーリーと呼ぶ男性との出会いは、ファーンの生活において様々な面で新たな気づきを与えてくれ、ファーン自身も変化していく様子が鮮やかで希望を感じられ、読んでいてとても楽しかったです。
しかしながら、少しずつ感じるようになる違和感や不穏な気配に胸がざわざわするよう感覚に襲われます。
人はそれぞれ自分の都合の良いように考えたり感じたりするもので、そして、自分が思うより誰かに支えられているものだと、改めて感じました。
終盤にかけて不穏さが増す中で、どうか幸せな結末が待っていますように願いつつの一気読みでした。
それにしてもラストに描かれているアレってどうなんでしょうね。
さすがにそんな上手くはいかないだろうと、なんだか哀れでもありました。

ところで、ファーンの考え方や感じ方、行動の仕方など、フランスのミステリードラマ『アストリッドとラファエル』のアストリッドのような感じかなと、イメージを重ねて読んだのですが、どうでしょ。
