その名を聞いただけで震えあがり戦意を喪失してしまう、幻とも言われていた凄腕の暗殺者であるマーク。
不殺の誓いを立てて自身の「殺しの依存症」を治療すべく、自助グループに入り次のステップに移ろうとしていたところ、何者かに襲われる…。
殺し屋が人を殺すことを「依存症」としてとらえる設定がまず面白いですよね。
主人公のマークはペールホース(蒼白い馬)と呼ばれる暗殺者ですが、ある出来事から足を洗い、師匠であり友人であるメンターの元で自身の依存症、殺人への衝動を治そうと努力中。
そんなマークが何者かに襲われ、その理由をさぐり、襲撃を止めるべく動きだすのですが、不殺の誓いを立てているために苦戦します。
そのうち、自ら封じてきた衝動に身を任せたくなったりもするのめすが、その様子にはゾクゾクするものがあり、読んでいて思わずマークがその能力を全開にする姿を見たく「やってしまえ」と声を掛けたくなったりも。
映画ネタも多く、やはり「ジョン・ウィック」に例えられることもしばしばで、マークがそれにどこか辟易とするような様子も可笑しかったです。
そしてまさに映画向き、映像向きなアクションや物語の展開の仕方は、やはりジョン・ウィックのように戯画っぽくもあるのですが、それもまたオマージュっぽいですし、こういう戯画チックな部分も分かって読むと実に楽しいです。
さて、過去の出来事を挿入することでマークという人物が少しずつ浮き彫りになり、マークの願いと痛みを一緒に感じるようになってくるのですが、マークは次々と受ける刺客相手に不殺の誓いを守りきることが出来るのでしょうか。
そんなマークと、まるで比較対象とするかのように描かれる最後の場面も印象的でした。

