「街をひとつ腐らせ欲しい」
任務の過程で何者かの策略により失職のうえ投獄された、アメリカのある組織の諜報員ルシファー・ダイは、三か月の獄中暮らしから抜け出した矢先、美人秘書と強面の男を連れたヴィクター・オーカットという実業家から、メキシコ湾に面するスワンカートンという街の再生に関する仕事の依頼を持ち込まれる。
すると直後、街の有力者から接触があり…。
「街を腐らす」ってどういう事?!
刑務所から出所したばかりの主人公ルシファー・ダイは街の利権を新たに得ようとする者達のために、現在の街の利権者を追い落とすというビジネスを行っている会社に雇われます。
そうして現在街を牛耳っている権力者たちの中に潜り込み、敵味方ともに情報を流すという、二重、三重のスパイとして活動する事になります。
とはいえ、そのスパイ活動が本格的に描かれるのは後半に入ってから。
こういうなかなか本筋に入らないような小説、タイパ重視の最近の若い人が読むとどう思うのか気になったりして(笑)。
前半は親を失ったダイが上海の娼館で過ごした少年時代や、ある組織の諜報員として過ごした時の様子、愛する妻を失った過去などがバラバラに描かれています。
なので、策謀渦巻く物語としてよりは、ダイという人そのもの、人生を描く物語だったという印象を受けました。
その中で、ダイが雇われた会社の一員である元警察署長のホーマーが、ダイの事を観察し「おまえはどこかの誰かのルールどおりに動いて、いつも負けて、なんでだろうと首を傾げているやつだ」と洞察しています。
任務の過程で何者かの策略により失職のうえ投獄された、アメリカのある組織の諜報員ルシファー・ダイは、三か月の獄中暮らしから抜け出した矢先、美人秘書と強面の男を連れたヴィクター・オーカットという実業家から、メキシコ湾に面するスワンカートンという街の再生に関する仕事の依頼を持ち込まれる。
すると直後、街の有力者から接触があり…。
「街を腐らす」ってどういう事?!
刑務所から出所したばかりの主人公ルシファー・ダイは街の利権を新たに得ようとする者達のために、現在の街の利権者を追い落とすというビジネスを行っている会社に雇われます。
そうして現在街を牛耳っている権力者たちの中に潜り込み、敵味方ともに情報を流すという、二重、三重のスパイとして活動する事になります。
とはいえ、そのスパイ活動が本格的に描かれるのは後半に入ってから。
こういうなかなか本筋に入らないような小説、タイパ重視の最近の若い人が読むとどう思うのか気になったりして(笑)。
前半は親を失ったダイが上海の娼館で過ごした少年時代や、ある組織の諜報員として過ごした時の様子、愛する妻を失った過去などがバラバラに描かれています。
なので、策謀渦巻く物語としてよりは、ダイという人そのもの、人生を描く物語だったという印象を受けました。
その中で、ダイが雇われた会社の一員である元警察署長のホーマーが、ダイの事を観察し「おまえはどこかの誰かのルールどおりに動いて、いつも負けて、なんでだろうと首を傾げているやつだ」と洞察しています。
これが、ダイが経験してきた悲喜劇によって形成された人格を表しているようで、ダイ自身の内面が他人の目から描かれたせいか印象に残りました。
さて、「街を腐らす」ミッションの行方ですが、腐敗した街を更に腐敗させ、新たに腐敗させるための権謀術数は読んでいても理解が一筋縄ではいかなかったです。
これは単に自分の頭の処理能力の問題でしょうか(笑)。
前半に描かれるダイの半生(といってもまだ若い時分ですが)は、鮮やかに、またダイ自身の内面も伺えるような描写も交えて描かれているため読みやすかったです。
一方、後半は、妻を亡くして以降は確たる目的も無く、どこか自分自身を他人事のようにとらえて生きてきたように見え、そのダイ自身が決して全て計算して計画を進めているのでは無い事もあってか、果たして自分の解釈が当たっているのかどうか何度も戻りながら読み進める事に。
で、思いのほか読み終えるまで時間がかかりましたが、そんなに時間をかけた割に、分かったような分かってないままのようだったりして(笑)。
そうして終盤に入ると、コンゲーム的な要素も強くなり、多くの血が流れ、沢山の死人も出るのですが、その中にはダイにとって親代わりのような存在だった人物も。
心の奥底に抱えていた澱を知らずに流す事で、もしかしたらダイは本当の意味で親離れをし、そして過去の痛みを受け止めれるようになったのかな、なんて思ったりもしたんですが、どうでしょうか。
思わずニヤリとしてしまうような会話の妙や、行間を読ませるさりげない描写も魅力的でしたが、ダイの生き方、街を腐らせた経過や結果など、読み手によって色々と受け止め方や解釈が違いそうなところも面白かったですね。
それにしてもラストの描かれ方、意外じゃなかったでしょうか。
もともとダイがそういうのを望むような人では無い印象だっただけに不思議な気もしました。
さて、「街を腐らす」ミッションの行方ですが、腐敗した街を更に腐敗させ、新たに腐敗させるための権謀術数は読んでいても理解が一筋縄ではいかなかったです。
これは単に自分の頭の処理能力の問題でしょうか(笑)。
前半に描かれるダイの半生(といってもまだ若い時分ですが)は、鮮やかに、またダイ自身の内面も伺えるような描写も交えて描かれているため読みやすかったです。
一方、後半は、妻を亡くして以降は確たる目的も無く、どこか自分自身を他人事のようにとらえて生きてきたように見え、そのダイ自身が決して全て計算して計画を進めているのでは無い事もあってか、果たして自分の解釈が当たっているのかどうか何度も戻りながら読み進める事に。
で、思いのほか読み終えるまで時間がかかりましたが、そんなに時間をかけた割に、分かったような分かってないままのようだったりして(笑)。
そうして終盤に入ると、コンゲーム的な要素も強くなり、多くの血が流れ、沢山の死人も出るのですが、その中にはダイにとって親代わりのような存在だった人物も。
心の奥底に抱えていた澱を知らずに流す事で、もしかしたらダイは本当の意味で親離れをし、そして過去の痛みを受け止めれるようになったのかな、なんて思ったりもしたんですが、どうでしょうか。
思わずニヤリとしてしまうような会話の妙や、行間を読ませるさりげない描写も魅力的でしたが、ダイの生き方、街を腐らせた経過や結果など、読み手によって色々と受け止め方や解釈が違いそうなところも面白かったですね。
それにしてもラストの描かれ方、意外じゃなかったでしょうか。
もともとダイがそういうのを望むような人では無い印象だっただけに不思議な気もしました。


