ニコラス・ケイジ主演の映画『PIG/ピッグ』を観ました。
上質のトリュフを探し出してくれるトリュフ豚と共に、森の中でひっそりと暮らしている主人公ロブ。
しかし、愛してやまないその豚が何者かに盗まれてしまった事から、ロブは、採取したトリュフを卸している駆け出しのバイヤーのアミールに協力を求め、豚を取り返そうとする…。
粗筋や映画の紹介文だけ読みと、豚を奪い返そうとニコラス・ケイジが暴れまわるようなサスペンス・アクションものかと思いましたが(映画の宣伝でも「リベンジスリラー」となっていました)、実際はヒューマンドラマ、それもなかなか見応えあるものでした。
少し暴力的な場面はありますが、基本的には全体的に静かなトーンで描かれており、豚を奪い返そうとする過程で描かれているのは愛であって、家族愛がテーマなようです。
劇的な展開が待っている訳では無いですが、豚を取り戻そうとした事によって隠遁生活を送っているロブ自身も、ロブに協力するアミールも、そして豚を奪った者にとっても、それぞれが何かしら自身の中で区切りをつける事ができた、そんな様子がしみじみと感じとれるような、いい作品でした。
ところで劇中、ラジオでクラッシック音楽について語られている場面がありましたが、あれは何を示唆していたんでしょうか。
その辺について観ている自分の素養が足りないせいか、今一つ分からなかったので、知っている人がいれば教えて下さい。![]()