『消えた女』 マイクル・Z・リューイン | 固ゆで卵で行こう!

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時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

 

 

私立探偵アルバート・サムスンは、2カ月前に姿を消した友人プリシラ・ピンの行方を探して欲しいとエリザベス・ステットラーと名乗る女性の依頼を受ける。
プリシラは町の実業家ビリーと駆け落ちしたと考えられていたが、夫のフランクからは警察に捜索願いが出されているだけでなく、小金を持ち出したとして逮捕状まで出ていた。
サムスンは依頼人に調査の様子を告げると、依頼人からは調査を打ち切ると告げられてしまう。
しかし、ビリーの遺体が発見され・・・。
 
 
 
 
久し振りに何度目かの再読をしたのは〈アルバート・サムスン〉シリーズ5作目。
 
美しき女性の依頼人エリザベスに頼まれたのは、依頼人の友人であるというプリシラ捜し。
 
失踪したプリシラは、周りからも実業家でプレイボーイの男性ビリーと駆け落ちしたものと思われているものの、ビリーの死体が発見された事から思いがけない方向に転がっていき、事の真相が明らかになっていく様子は、本格ミステリとしても楽しめます。
 
サムスンの少し自虐的ながらもウィットに富んだジョークも楽しく、思わずクスクス笑ってしまう事も。
 
暴力行為に震える情けない様子もあるけど、それでもサムスンの生き方にはやはり憧れる強さが。
 
うん、やっぱり好きだわー、アルバート・サムスン。
 
そして、本作は前作の名作の誉れ高い『沈黙のセールスマン』に勝るとも劣らない傑作だと再認識させれくれました。
 
 
そうそう、本作は著者の別シリーズの主人公パウダー警部補の登場場面も多いんですよね。
 
〈アルバート・サムスン〉シリーズの再読が終わったら、〈パウダー警部補〉シリーズも再読したいな。