体調を崩した母のために天地療養に夫婦に出た両親によって、叔父夫妻の家に滞在することになったジョージアナ。
あるパーティーで、浅黒い肌に豊かな黒髪の巻き毛、贅沢な宝石をまとった美女フランシスに出会う。
後日、再会したパーティーで友人たちにも紹介され、ジョージアナは華やかな上流階級の世界に夢中になり、トーマスという男性に淡い恋心も抱くのだが……。
退屈な日常を抜け出し上流階級の仲間になりたくて、背伸びしてフランシス達に付き合うジョージアナ。
親世代への反発、上流階級への憧れ、仲間はずれになる恐怖などなど、彼女の悩みや願いは、現代人にとっても共感するものがあり、それだけに彼女が危うい状況に陥っていくのではとヒヤヒヤしながら見守りました。
フランシスとその取巻きである仲間達の乱れた生活、それは酒とドラッグに溺れ男女関係も危ういものであり、フランシス達に嫌われないように、そして仲間の一人として見てもらえるように、同じように乱れた生活へと自ら入り込んでいきます。
けれどもやはり身分の差であったり、男女や人種による差別といったものを目の当たりにし、時には我に返る場面も。
なんとか自分自身を取り戻そうなのかと思いきや、それでも捨てきれない憧れの世界のために、ジョージアナを慕う叔母の親友の娘であるベティへの態度は、ちょっと酷過ぎて引いてしまったかも。
そんなジョージアナに対して真摯に向き合うヒーロー、トーマスって人過ぎじゃないでしょうか(笑)。
でも、そういうヒーローの存在があったからこそ、現実に直面したジョージアナは自身と向き合い反省、立ち直っていけるんでしょうね。
ジョージアナが受けた暴力や差別は言語道断なものですが、泣き寝入りするしかない時代にあって世間に立ち向かう姿は清々しいものがありました。
また、ジョージアナから冷たい仕打ちを受けたにも関わらず彼女を支える存在となったベティ、そしてジョージアナから退屈で生真面目な存在として嫌われていた叔父夫婦の優しさが、ジョージアナとこの物語の救いでした。
それにしても気になるのはフランシスじゃないでしょうか。
彼女もこの件で否応なく成長する事になりましたが、それゆえにこれまでと同じようにはいられないはずで、「きっと幸せになってね!」と思わず祈らないではいられません。
