2022年2月の読書メーター、まとめ。 | 固ゆで卵で行こう!

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ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

2月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:3322
ナイス数:401

明日のあなたも愛してる (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)明日のあなたも愛してる (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
NYの大学に編入したオーガストは、1970年代から地下鉄に囚われているジェーンに恋を。他人とは壁を作ってきたオーガストが、ジェーンへの想いとルームメイトやアルバイトをするパンケーキ店などで知り合った風変りな友人達との関係を経て成長する姿は、楽しくも切なく、そして極上に甘いタイムトラベルFFロマンスでした!LGBTQ+の歴史も挟み、多様な性自認、性指向な登場人物達の生き生きとした姿もまた楽しく、こういったコミュニティの力強さに勇気を貰えそう。終盤は何度も涙するも、著者の前作同様に多幸感溢れる物語でした!
読了日:02月27日 著者:ケイシー・マクイストン
魔界都市ブルース 傀儡人の宴 (ノン・ノベル)魔界都市ブルース 傀儡人の宴 (ノン・ノベル)感想
何が衝撃かっていうと、人形のお話なのに人形娘の出番が無い!その存在すら示唆される事も無くお話が進むのが人形娘ファンの読者は憤慨するのでは(笑)。お話自体は全体的にユーモラスで妙に楽しい雰囲気が漂うのが特徴でしょうか。唐突感ある展開もいつもの通りですが〈私〉の出番はちゃんとあるのは嬉しいところ。しかし、せつらやメフィストの身体、人形とはいえ作れるものなのかが最後まで納得いかなかったりして(;・∀・)
読了日:02月24日 著者:菊地秀行
寒慄【かんりつ】 (ハヤカワ・ミステリ 1968)寒慄【かんりつ】 (ハヤカワ・ミステリ 1968)感想
アルプス山中、スノーボード選手権で姿を消した女性選手サスキア。10年後、当時の関係者5人がこの地に集められ、閉ざされた雪山の中でサスキアが消えた真相が明らかにされていく。勝つためになら手段を問う事も無いアスリートの心理や女性同士のライバル意識、駆け引き等の描写が、著者も元プロ選手という事でなんといっても恐ろしかったです。ゆえに主人公のミラを始め感情移入しにくく、短く現在と過去の章立てされている事で読むのに時間かかったかも。愛憎渦巻く人間関係は夜ドラっぽくもあり、最後の最後でもまたゾクゾクさせられました。
読了日:02月20日 著者:アリー・レナルズ
幸せスイーツとテディベア (一二三文庫)幸せスイーツとテディベア (一二三文庫)感想
等身大のテディベアがカフェのオーナー?!主人公の明理じゃなくとも抱きついてモフモフしてくなります(笑)。そしてお話に出てくるタルトタタンなどのスイーツが食べたくなるのも間違いなし。物語は明理とテディベア作家の槙を中心に、悩める人達をテディベアと美味しいスイーツで笑顔にするハートフルストーリーで、それらを通じて明理が成長する姿を優しく描いていきます。最後は予想通りな展開だけれど、そうじゃないのも困るかも(笑)。個人的にはテディベアのオーナーの活躍する場面がもっと欲しかったかも(笑)。
読了日:02月19日 著者:卯月みか
最後の審判 (小学館文庫 ヘ 2-4)最後の審判 (小学館文庫 ヘ 2-4)感想
四部作完結編。読みたいけど読みたくないという相反する気持ちを抱えながら読み進めましたが、辛すぎる展開に何度も本を置く事に。とはいえその恐ろしいまでの緊張感が先を読ませるガソリンにも。そしてそのガソリンが愛と怒りで発火する様子、諦めず次のプレイへと進む強さがやはり胸を熱く!何度も涙しそうになりながらこらえつつも、終盤はこらえきれず。トムとジャクソンの会話、そしてトムがボーに対して抱いていた愛情の深さに涙しないではいられません。それにしても最終対決でカバーに入った人物が意外でしたね~。新シリーズも期待大!
読了日:02月12日 著者:ロバート・ベイリー
つぼみつぼみ感想
明後日の宮下さんのトークショー前にと【再読】。『スコーレNo.4』のスピンオフも収められている短編集。「あの人の娘」「まだまだ、」あたりが好きかな。しかし、静かな物語の中にはらんでいるものは、もしかすると狂気といったものと紙一重なのかも。それにしても見る角度というか同じものを見ていても違ったものとして感じたり思ったりするのって素敵。そういう風に見えた景色というものを感じてみたい。
読了日:02月11日 著者:宮下 奈都
イクサガミ 天 (講談社文庫)イクサガミ 天 (講談社文庫)感想
明治11年、京都。新聞に載せられた怪文書によって集められた腕に覚えのある者達。大金を得る為に殺し合いながら東京を目指す「こどく」というゲームが始められるのですが、とにかくスピーディーな展開と戦闘シーンの連続で息継ぐ暇も無し!主人公の愁二郎は12歳の少女を守りながら強敵達と剣を交えるのですが、個性的な登場人物達は、幕末から明治という激動の時代に生きた武士達の矜持や鬱屈した想いを抱えている様子もあり、それが各人の息吹となるため、単に殺伐とした殺し合いの物語とならず魅力的なものになっているのかも。続きも楽しみ!
読了日:02月06日 著者:今村 翔吾
ゲストリスト (ハヤカワ・ミステリ(1973))ゲストリスト (ハヤカワ・ミステリ(1973))感想
これは個人的には掘り出し物のミステリ。アイルランド沖の孤島で開催される結婚式。式を挙げる二人はそれぞれ世間の注目を集めている理想的なカップル。その二人、結婚式に招かれた客とウェディングプランナー、そして第三者による視点によって時系列を崩しながら、徐々に秘められた事実が明らかになっていく様子が描かれます。それは、泥炭と湿地に覆われ寒々とした孤島の雰囲気も相まって、不穏な空気と緊張感、恐怖感が高まっていく様子を堪能。誰が殺し誰が殺されるのか、登場人物達の内面の変化に最後まで目が離せず一気読みでした!
読了日:02月05日 著者:ルーシー フォーリー
スパイ教室 短編集02 私を愛したスパイ先生 (ファンタジア文庫)スパイ教室 短編集02 私を愛したスパイ先生 (ファンタジア文庫)感想
〈スパイ教室〉シリーズの短編集の第二巻。思わず笑ってしまう場面も多いコメディ要素が強めの短編集。その中でもエルナの活躍が語られるドタバタ劇が特に楽しかったですね。灯のメンバーそれぞれの素の姿は可愛く楽しいのですが、そんなコメディ強めの中で見せるシリアスな場面がなんと言っても極上。特に本編で語られなかったリリィの戦う姿が印象的でした。また、そんな灯のメンバーたちの姿にクラウスが思わず見せるある様子がまた極上。そんな姿が今後もっと増えるといいのですが、本編はよりシリアスになりそうなのでなかなか難しいかなぁ。
読了日:02月02日 著者:竹町

読書メーター

 

 

2月は再読本を含めて9冊。

 

その中で海外ものはどれもアタリな作品ばかり。

 

『ゲストリスト』は昨年中に読んでいれば、年間ベスト級の作品でした。

 

『寒慄』も昨年の積読本でしたが、冬季オリンピックに読もうと思ってなんとか期間内に読めました(笑)。

 

『最後の審判』はシリーズを追いかけてきた読者は涙無しでは読めない四部作完結編。

 

『明日のあなたも愛している』のはタイムトラベルFFロマンスなんですが、読了時にはとっても幸せな気分に。

というか、ロマンス本を読むと、他のジャンルに比べても、より言葉や文化、物、歴史、考え方など、知らなかった様々な事柄を知れて世界が広がるような気がしますね~。

 

 

さて、3月。

春が着々と近づいてきて気分も高揚してきます。

まだまだアチコチ出掛けるのは難しい状況ですが、せめて物語の中で想像の羽根を広げて楽しみたいですね。