『ゴルファーズ・キャロル』 ロバート・ベイリー | 固ゆで卵で行こう!

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40歳のランディは、幼い息子を病気で亡くし、その治療費のための借金苦となり、愛する妻とプロゴルファーを目指す娘の未来を守るために、テネシー川の橋から身を投げようとしていた。

そんなランディの前に、かつて共にプロゴルファーを目指し、事故で亡くなったばかりの親友の幽霊が現れ、「4人のヒーロー、4つのラウンド」を贈るという。

果たしてランディは4人のヒーローから不思議なレッスンを受ける事になるのだが・・・。

 

ボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガン、アーノルド・パーマーら往年の名プレイヤーたちとの不思議なレッスンを経た先にランディが見つけたものとは…。

 

 

 

 

 

かつて家族の為に父の「現実的に生きろ」という言葉に従い、プロゴルファーになる夢を諦め弁護士となったランディ。

 

再び家族を守る為に自殺を試みようとする中で起こる不思議な出来事。

 

それを通じて赦しと前に進む事への気付きを得る姿が描かれていく、自己啓発的な部分もあるファンタジックな物語です。

 

 

人生を送る上で、諦める事、わだかまりを抱えたままである事は誰しもあるはず。

 

けれど、果たしてそれにどう向き合えばいいのか。

 

ボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガン、アーノルド・パーマーら往年の名プレイヤーたちからランディが受ける4つのレッスン。

 

その内容は偽善的なものに見えるかも知れなけど、それゆえ普遍的な真実なのではないでしょうか。

 

ランディはレッスンを受けるうちに、事故で死んだ親友について、そして亡き父についてなど、今まで見えていなかった真実を目にする事になります。

 

どんな苦境でも前を向いて歩む事、そしてランディが家族を想い、ヒーローを想う描写、それは著者自身の想いが投影されているようで、思わず目頭も熱くなりました。

 

そして巻末の著者の謝辞、ここでも目頭が熱くなるものが。

それは、ロバート・ベイリーという作家の良心や熱情は、〈ザ・プロフェッサー〉シリーズでも感じたように、改めて信じられるものだと確信するものでもありました。