〈千歳くんはラムネ瓶の中〉シリーズ6作目。
泣けます。
いや、ほんとに何度も涙しちゃいます。
夕湖がどうして告白したのか。
その想いが明かされる場面も含めて感情を何度も揺さぶってくるので、その度に涙腺を弛むことに。
今回は表紙の通りに優空がメイン。
彼女がどう千歳に救われ、そして想いを寄せるようになり、そして好きな人と親友をどう救うのか。
優空の優しさと強さが、壊れたように見えたチーム千歳の関係を救う様は、痛みを伴いつつも実に鮮やか。
そして、千歳達の悩み揺れ動く心情はストレートに胸に響きます。
それは、今回のメインである優空だけでなく、チーム千歳の面々それぞれも丁寧にその内面が伺えるように描かれいるからですね。
それにしても健太の成長には目を見張るものがありましたし、陽が千歳のために用意したものは想像の斜め上をいきました(笑)。
さて、本作このシリーズ前半の完結編とのこと。
あまりにも眩しいその結末に胸が熱くなりましたが、ヒロインたちの魅力が全て描かれ、千歳が本当に自身とそして友人達に向き合えるようになったことで、千歳が誰を選ぶのか分からなくなってきました。
ただ、どのような選択が成されても、今回の花火のようにきっと鮮やかで素敵な結末が待っていると信じられそうです。