ある理由で憎いんでいたと言っていい父の葬儀の日。
12階建てのビルの屋上で、リリーは研修医だという男性ライルと出会い、互いに「むき出しの真実」を言い合う事に。
リリーはセクシーなライルに惹かれるも、ステディな関係は望まず一夜限りの関係しか求めないというライルを拒絶。けれども偶然再会した後、リリーとライル情熱的な恋に落ちる。
しかし、ライルはある秘密を抱えていて・・・。
不覚にも何度も涙しました。
ヒロインのリリーが自身が経験し嫌悪していた事。
その嫌悪していた事が自身の身に起きた時の揺れる心情が胸に迫ります。
読みながら色々考えさせらる中、リリーがどんな未来を選択するのか最後の最後まで分からない展開は先が気になり一気読みです。
実は本書は二度読んでいるのですが、再読の時もやはり正解が分からなかったですし、そしてやはり何度も涙しました。
もちろん、絶対的に駄目なものは駄目というものはありますし、ライルのあの件はやはり言語道断。
けれどもライルの心情というものが痛いほど自分には伝わってきて、ライルが慟哭する場面では胸が締め付けられるものが。
一方、リリーの初恋の相手アトラス。
もしアトラスとの再会がもう少し違った展開を見せていたらどうだったのでしょうか。
アトラスの純真な想いはリリーとライルの関係にも影響を与える事になるのですが、その事に関しても読者は色々思い巡らす事になると思います。
果たして本当の愛とは。
そしてリリーが何を思い、どう決断するのか。
読者それぞれがそれぞれの答えを探す事になると思いますが、リリーが選択した答えにリリーの母親がかけた言葉とラスト一文には涙せずにいられませんでした。
エピローグはちょっと甘過ぎな気もしますが、甘いだけでなく痛みや苦みなどリアルな部分が胸を刺すロマンス。
男性にこそ読んで欲しいと思う作品です。
そうそう、再読時は本筋とは別にユーモラスな部分にも注目。
特にライルの妹アリッサとその夫マーシャルのなれそめが描かれるところなどは思わず笑ってしまうぐらいで、そういったユーモラスな部分も楽しかったですね。
それから、本書でスクラブ、ワンジー、ピンタレストなど初めて知る単語も。
うん、ロマンスで社会勉強ができたし、世界も広がりました(笑)。