フランス・ナントの村で家族とペンションを営みながら暮らすアレックスは、周りには内緒で宿泊しにきたゴンクール賞作家のシャルル・ベリエにある夜襲われ、抵抗した勢いで殺してしまう。
家族との生活を守るため、アレックスはパリに出て、ベリエのアシスタントに成りすまして出版業界に潜り込み、ベリエの死の罪を被せられそうな人物を探し始めるのだが・・・
自身が営むペンションを訪れた著名な作家シャルル・ベリエに襲われ殺してしまうアレックス。
家族との幸せな生活を守る為に、ベリエは生きていると偽装し改めて死んだ事にしようと、ベリエの生活の中に入り込んで“ベリエを殺す容疑者”を捜すという企ては何とも斬新。
小説家となる事を夢見ていた内気な性格なアレックスですが、元々持っていた自身の二面性を活かしてパリでのベリエの生活と彼が描く物語の中に入り込んでいきます。
自身の偽装がバレたりしないのか。
アレックスが殺した作家ベリエが実は既にどこにも存在しない事がバレたりしないのか。
思いがけない事態に直面しても、もう一つの人格が冷静に対処しようとするのですが、その姿に不安や危うさを覚えるものの、本来のアレックスよりも活き活きとしているかのよう。
様々な事態をクリアしアレックスはペリエを“念入りに”殺す事ができるのかハラハラドキドキ。
けれども身がよじれるほどのサスペンス感は得れなかったのは、意外にあっさりとそれらに対処できる能力をアレックスが持っていたからでしょうか。
しかしながらその結末について、そして回収されなかった伏線などについて疑問も残ります。
続編があるとの事ですが、果たしてアレックスにどんな物語が?!
小説家を夢見つつも物語を描き切れなかったアレックスがベリエの生活の中に入り込む事で、ベリエの描く世界に同化するようになる姿はどこか幻想的にも。
また、色々ツッコミ入れたくなるところも多いですが、それゆえに色々気になる点も多く、続編も是非とも紹介して欲しいところです。