8月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:4738
ナイス数:544
災厄の町〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
【再読】初めて読んだ時は冗長に感じた部分も、全てを知ってから読むとまた違った印象を受け、正直初めて読んだ時よりも面白く感じました。前半は一人で色々ツッコミを入れながら読み、中盤でグッと話の展開に引きつけられ、最後はエラリイが見聞きした事実から真実が明らかにするも、その救いようの真実からだ誰かを幸せにできたラストと最後のセリフに胸が熱くなりました。
読了日:08月29日 著者:エラリイ・クイーン
時のかなたの恋人 (新潮文庫)の感想
何度目かの、そして久しぶりの【再読】だけど、何度読んでも面白いなぁ。コミカルな部分も多くそういった場面では楽しいし、互いに惹かれ合っているのになかなかくっつかない様子などもニヤニヤしながら読んでしまいます(笑)。過去にタイムスリップしてからのダグラスの奮闘ぶりも物語を引っ張てくれるのですが、それだけに切ない場面では涙腺がまたも緩んでしまいます。現在絶版・・・と思ったら、二見文庫さんより10月に新訳で復刊ですってよ、奥さん!
読了日:08月26日 著者:ジュード デヴロー
棲月―隠蔽捜査7― (新潮文庫)の感想
竜崎の元に異動の話が。異動は当然でどこに行こうとどんな立場になろうと「原理原則」を貫き職務を全うするだけと考えていた竜崎だけれど、大森署を離れる事を考えると、うろたえ感傷的に。そんな自分に戸惑う竜崎は最初の頃に比べて人間らしくなりました。いつしか竜崎を信頼し慕うようになった大森署署員から掛けられる言葉や行動には思わず目頭も熱くなります。サイバー犯罪と殺人事件の描かれ方はもっと突っ込んだ描かれ方が良かったけれど、本作はあくまで竜崎のこれまでの歩みと次のステップへ移行するための総括的な物語だったのかな。
読了日:08月23日 著者:今野 敏
Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2)の感想
〈ドルリー・レーン〉四部作の二作目。子供の頃に読んで衝撃を受けたものだけど、すっかり内容を忘れての再読。前半はなかなか乗り切れないけど、ルイーザの証言やその他の手掛かりで犯人が分かったのは、昔の記憶が蘇ったからなのか、これまでのミステリを読んできた経験や知識からか。犯人を指すものは説明されると確かにあの人でしかないと納得させられるでしょう。そして、ドルリーがどのように思考し、真実の前に苦悩したのかを想像し、ドルリーが取った行動をどう感じ考えるのかを読者に問いかけるような事件はまさに〈悲劇〉そのものでした。
読了日:08月22日 著者:エラリー・クイーン
Xの悲劇 (角川文庫)の感想
〈ドルリー・レーン〉四部作の一作目。大昔に読んだけど当然の如く全く覚えてないので、途中で犯人について目星がついたけど、目星がついただけでその他に関してはさっぱり分からず初読のように楽しめました。二転三転する展開や裁判シーンなど読者を飽きさせず、最後は伏線を回収しパズルのように真相が明かされていく様子は心地良かったです。でもちゃんと情報共有すれば最後の悲劇は防げたよね(笑)。それとサム警視がレーンの事を「大ぼら吹きの化石じじい」だと思っていたと口にする場面、正直過ぎるなと思わず笑ってしまった(笑)。
読了日:08月18日 著者:エラリー・クイーン
九尾の猫〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
マンハッタンで起こる〈猫〉による連続殺人。事件そのものは「エラリイ、殆ど推理してないぞ」と思いつつも最後は謎解きの見せ場が。自分も犯人に予想した人が捕まった後に「これはもしかして」と思ったらその通りでした。しかし街の人々が怯えパニックになる様子などはこのコロナ禍で読むとどこかリンクしてより怖さを感じるものもあり、人々の精神面、エラリイの苦悩や懊悩が物語に大きく影を落としている様子に惹きつけられ夢中になりました。きっと本書は後の作家達に大きな影響を与えている作品なんだろうな。『十日間の不思議』も読まなきゃ!
読了日:08月15日 著者:エラリイ・クイーン
喪われた少女 (小学館文庫)の感想
〈フルダ〉シリーズ2作目。1作目から25年遡ったところから始まりその10年後が描かれるのは、フルダの警官人生で特に記憶に残っている事件の一つ。1作目でも女性という事で有能でありながら昇進できなかったフルダは、女性への偏見がより強い過去でも当然の如く受ける理不尽な仕打ちへの怒りを抱えています。そんなフルダの怒りと抱えている闇に寄り添いながら読者は事件の行方を追う事に。その結末の後味はやはり良くは無かったですが、関係者それぞれの心情や抱える闇に思わず寄り添ってしまう事で引きつけられ、一気に読ませてくれます。
読了日:08月14日 著者:ラグナル ヨナソン
ローマ帽子の秘密 (角川文庫)の感想
〈国名シリーズ〉一作目。このシリーズを読むのは実は初めて。ローマ劇場で起こった殺人事件、消えたシルクハットの謎、そして読者への挑戦状と、色々とミステリファンの心をくすぐってくれ、これがデビュー作というのがやはり驚き。しかし一番インパクトに残ったのは息子を溺愛するクイーン警視と、その父を愛するエラリーの様子や、投げ飛ばされるジューナの場面などは何が起こったのかと何度も読み返しました(笑)。ガチガチの本格ミステリかと構えてたけど、本筋と関係ない場面が印象的で実に楽しかったです。
読了日:08月10日 著者:エラリー・クイーン
流れは、いつか海へと (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)の感想
【再読】読書会の課題書という事で再読・・・だけど、やはり登場人物が覚えきれずに何度も前のページに戻ったりしつつ読むのは一緒だった(笑)。「ルールを守るのが」と言いつつも、そのルールを逸脱してしまうジョー。誠実でありながらも怒りに身を委ねて一線を超えてしまいそうになる時に助けになるのが、ジョーを信頼する娘や元凶悪犯や元娼婦といった周りの人達で、彼らが何よりも魅力的。ジョーの正義感が物語を引っ張ってくれるので、都合良すぎる展開にも目を瞑ってハードボイルドの世界観に、どっぷりと身を委ねる事ができました。
読了日:08月08日 著者:ウォルター モズリイ
果てしなき輝きの果てに (ハヤカワ・ミステリ)の感想
薬物中毒の妹ケイシーに何度裏切られても見捨てられない警官のミッキー。行方知らずとなった妹を探す中で貧困、麻薬、売春、暴力、そしてシングルマザーなど重くのしかかる現実を映し出し描かれるのは、壊れていた人間関係の再生とや独りよがりだったミッキーの成長。最後まで暗鬱としたものはぬぐい切れず、現実は決して安易なものとしては描かれません。けれども失われたと思っていた絆が、仄かに希望となって救いが得られ、ミッキーに強く、そして幸せになって欲しいと願わずにいられないラストはなんとも言えぬ余韻を残してくれました。
読了日:08月06日 著者:リズ・ムーア
頭のうちどころが悪かった熊の話 (新潮文庫)の感想
動物を主人公にした7つの寓話が収められた短編集。クスとしたり、しんみりしたり、慄いたり、奇妙だったりと、それぞれ色が違う物語。シュールで愛おしく思えるそれらの物語は、読むタイミングによって違った色に見えてきそう。また、誰かが声に出して読んだものを聞いてみたくなりますね。
読了日:08月02日 著者:安東 みきえ
読書メーター
8月は11冊。
うち5冊は再読でした。
特に読書会の関係もあってエラリー(エラリイ)・クイーン祭にもなった月となりましたが、クイーンの新訳が今後も出る模様ですので、積読になっている他のクイーンの作品と共にまだまだクイーンは読んでいきたなと思っています。
しかし再読している間に積読本の山が高くなってしまったかも。
うまく時間を作って山を低くしたい(笑)。
もっとも積読を消化するのを目的としてはいけませんね。
仕事もプライベートも充実しつつ、気が付けば積読本が減っているのが理想かも(笑)。