6月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:4194
ナイス数:436
内なる敵 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
〈私立探偵アルバート・サムスン〉シリーズ3作目。夫から逃れてきた女性を助ける為に働くサムスン。しかしながら誰もかれもが真実を語らない為、読んでるこちらもストレスたまるというか、頭の中がこんがらがってきます。地道に調査するサムスンが最後は体を張った挙句の結末にはサムスンでなくとも呆然としてしまうでしょう。それにしてもサムスンのどこかひねくれたユーモアが楽しく何度も笑ってしまって本書がコメディに見えてきた(笑)。また、ミラーとの電話でイチャイチャ(?)する場面も可笑しかった(笑)。まだまだ再読していきますよ!
読了日:06月29日 著者:マイクル・Z. リューイン
死んだレモン (創元推理文庫)の感想
冒頭、窮地に陥っている主人公のフィン。いかに窮地を脱するのかと、そこに至るまでの過程が交互に語られていくのですが、人生の落伍者(デッド・レモンズ)なのか問いかけられるフィンの内面とフィンと交流する人達、舞台となるニュージーランドの様子や歴史も絡めて丁寧に描かれてます。そこに事件に関わる隣人ゾイル家の3人の不気味さ、フィンが受ける理不尽な仕打ちの数々への恐ろしさと怒りが、サスペンスとしてのテンポの良さを増幅させ一気読み!真相が明かされる終盤の畳みかけるような描き方も本格ミステリのようで読み応えありました。
読了日:06月27日 著者:フィン・ベル
死の演出者 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 165-2))の感想
〈私立探偵アルバート・サムスン〉シリーズ2作目。人を撃ち殺してしまったガードマンをしている夫を助けて欲しいという依頼を受けるサムスン。前作の依頼人絡みの描写があるのが嬉しいところですね。事件については地味に思える聞き取り調査をしつつ、ユーモアと皮肉めいた言葉に思わずニヤリとしながら読み進めると、終盤は畳みかける展開を見せ、前作よりもミステリとして練られている点も読み応えあります。再読キャンペーン、このまま続けよう。
読了日:06月26日 著者:マイクル・Z・リューイン
A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
〈アルバート・サムスン〉シリーズ1作目。久し振りに何度目かの再読ですがやっぱり好きだなぁと再認識。酒も煙草もやらず、拳銃も持たない知性派探偵。慎重派かと思うと不法侵入も厭わない大胆さも。しかし忘れ物をしたり危機を感じると体が震えたりと臆病な面もあり、なんとも身近に感じる探偵。けれども探偵としての矜持は意固地の思えるほど強いところも魅力的。本当の両親を見付けて欲しいという依頼人である少女とのやり取りと微妙な距離感、そしてサムスンが彼女に見せる優しさ、胸の中で描く想いがなんとも言えない余韻を与えてくれます。
読了日:06月18日 著者:マイクル・Z. リューイン
千歳くんはラムネ瓶のなか (2) (ガガガ文庫)の感想
シリーズ2作目。地元を舞台にしているという事で、悠月と朔が待ち合わせるカフェはあの店だなと思い浮かべながら読みました。今回は悠月がストーカー対策にと朔に偽彼氏になってもらってというお話ですが、前作が非リア充の男子を助けるところから女子を助けるお話という事で、より青春ものっぽい感じも。その中で互いに似ていると思う朔と悠月が、終盤で悠月側の視点で実は似ているよう違うと分かる部分、そして偽の恋物語が反転する終章が印象的。さて、なんでもこなすヒーローの朔が抱えている闇は?今後の展開に期待です。
読了日:06月15日 著者:裕夢
11月に去りし者 (ハーパーBOOKS)の感想
【再々読】オンライン読書会前にさらりと一読。夜の街の猥雑な雰囲気から始まり、ギドリーとシャーロットが惹かれ合う陽の光を感じる様子。再び不穏な空気漂う展開となってから、陽の光を感じるラストまで、それぞれの場面が浮かび上がるビターでスイートな物語は何度読んでも良いものでした。
読了日:06月13日 著者:ルー バーニー
魔界都市ブルース 影身の章 (ノン・ノベル)の感想
秋せつらを主人公にした短編集、〈マン・サーチャー〉シリーズ最新作。「私」の出番は一回のみ。他の作品もせつらの活躍があまり無かったり、いつものように良く分からないまま終わったりしたりで、ちょっと消化不良なところはあるかも。その中で女装で登場の場面は印象的(笑)。せつら対せつらは長編でもっと派手な展開でもって読みたかったかも。
読了日:06月10日 著者:菊地秀行
その手を離すのは、私 (小学館文庫)の感想
ネタバレ無しで感想を書くのが難しいけれど、第二章で第三の人物の視点からの描写が加わると不穏な空気が漂いはじめ、徐々に不安や恐れといった感情が加えられて読み進むのが辛くなるほど。しかし事故の裏側にあったものが明らかになるにつれ、レイの家族の問題も加えて先を知りたく止められなくなりました。最後に見えたかに思える文字は幻であって欲しいと願いながらも、そうでなくともきっと対峙できると、レイの家庭の問題ともども希望を持てるラストは予想したような後味の悪さは感じさせないのも良かったです。
読了日:06月08日 著者:クレア マッキントッシュ
探偵コナン・ドイル (ハヤカワ・ミステリ) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)の感想
名探偵ホームズの生みの親コナン・ドイルが切り裂きジャック事件に挑む。相棒というか三銃士となるのはホームズのモデルとなったベル博士と女流作家のマーガレット・ハークネス。どちらも実在した人物で史実を織り交ぜながら、その時代のロンドンの様子や人々の意識といったものが目に浮かぶように描かれているのが印象的。語り手となるドイルはワトソンそのものですが、今回の冒険を通じてホームズのような洞察力を得ていく様子も描かれます。もう少しドラマチックな推理劇が見れたら良かったとも思いますが、三銃士達の友情を何より楽しかったです
読了日:06月06日 著者:ブラッドリー・ハーパー
iレイチェル: The After Wife (小学館文庫)の感想
天才科学者レイチェルは自分に似せたアンドロイド、iレイチェルを遺して急逝。レイチェルの遺言に従い彼女を迎え入れた夫のエイダンは娘のクロエと三人の生活を始めるのですが、妻にそっくりな彼女の姿と、彼女が時折再生する過去からの妻の言葉はあまりにも切ないものが。しかし彼女が学習するだけでなく、自身の意識・感情を持ち始めた事で湧き上がる哀しみを、どのように昇華させるか決断する姿は更に切なかったです。エイダンが過去の栄光について語った事が伏線となって現れた時胸がいっぱいに。心揺さぶられ、静かな涙で溢れる物語でした。
読了日:06月01日 著者:キャス ハンター
読書メーター
6月は10冊読みましたが、うち4冊は再読。
とくにマイクル・Z・リューインの〈アルバート・サムスン〉シリーズは何度も読んでいるけど、久しぶりだったので内容も殆ど忘れていたのでまるで初めて読んだ時のように夢中になって読んでいます(笑)。
7月に入っても再読キャンペーンは続きますが、その間に積読本が増えるのだけが困りますね(笑)。
うまくタイミングを見て新刊、積読本を読んでいかないと。
そうそう、7月はラーラ・プレスコットの『あの本は読まれているか』が、翻訳者や出版社の編集者、書評家たちによるトークイベントがyoutubeで配信されます。
http://honyakumystery.jp/14936
その日はスケジュールを空けておいて配信を見ようと思っているんですが、その前にこちらもさらりと読み返しておこうかな(^^;
