『レイトショー』 マイクル・コナリー | 固ゆで卵で行こう!

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レイトショー(上) (講談社文庫)

レイトショー(下) (講談社文庫)

 

 

マイクル・コナリー、待望の新シリーズ。

 

主人公はハワイ出身、30代の女性刑事レネイ・バラード。

 

ロス市警のエリート部門である本部強盗殺人課の殺人事件特捜班で殺人事件担当刑事として勤めていたものの、上司とある理由で飛ばされた先は深夜帯における、あらゆる刑事事件の初動捜査専門の深夜勤務〈レイトショー〉。

 

手掛けた事件は初動で分かった事を通常の捜査班に委ねる事になるので、自身が調べた事件をそのまま捜査する事は基本的には出来ません。

 

しかし、バラードは刑事としての誇りは深夜勤務に飛ばされて腐ったり削がれたりする事は無い様子が。

 

ただ、そのバラードの人となりを紹介する側面が強いため序盤は少々退屈かなと思う事も。

 

ある夜、一晩で三つの事件の初動捜査に当たったバラード。

 

それぞれバラバラの事件の推移も地道に捜査する様子として描かれているので、余計にスローペースに感じる事も。

 

それが中盤に入ってガツンと衝撃を受けるような事態が待っています。

 

こうなるともうコナリーの本領発揮です。

 

手にした手掛かりから得た閃きを元に捜査を進めるも、バラード自身が窮地に陥り、それを切り抜けた後にも彼女への罠が待ち受けているなど、、それまでのスローな展開から一転し、とにかく加速しツイストする展開に思わず唸されます。

 

今後はボッシュとバラードの競演が多いようですが、自身の正義を貫く様子はボッシュと重なるところがあり、もし若きボッシュが今現在に現れたらと想像させられるかも。

 

女性である事を武器にするのも厭わぬタフさを持ち、刑事として人としての矜持を失わないバラード。

 

特定の家を持たず、大型のミックス犬とサーフボードと共に移動しながら浜辺で暮らすバラード。

 

自身の心の奥底まで明かせる存在もいない、どこか孤独な様子も含め、果たしてコナリーはボッシュとの違いをどう描いてくのも含めて今後が楽しみな新シリーズです。