3月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2704
ナイス数:371
千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)の感想
地元を舞台にしているとの事もあって読んでみましたが、なるほど地元あるあるが散りばめられていてその辺も楽しみました。作品自体はリア充イケメン主人公でスクールカーストをテーマに扱っていますが、遥か昔の学生の頃はそういった事は殆ど意識はしなかったものの、確かにあったんだろうなと薄っすらと思い出しました。主人公が何故ヒーローであろうとするのかが見えておらず、その辺は今後どう描かれていくが楽しみですね。ラノベらしい描写には若干引き気味となりましたが、とりあえず次も読んでみよう。
読了日:03月28日 著者:裕夢
ランベルマイユコーヒー店 (ちいさいミシマ社)の感想
オクノ氏の事もnakaban氏の事も知らなかったですが、思わずおうちに連れて帰りたくなったのは、その朝の空気感と珈琲の香り漂う詩と絵のおかげ。そしてこういう体験は実店舗でならでは。だからこそ本屋さんに行きたくなるよね~。
読了日:03月25日 著者:オクノ修
三つの棺〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
その昔読みかけたものの挫折した経験が。しかし今回は新訳版で読んだせいか以前思ったよりは読み易かった。とはいえやはりなかなか頭に入ってこないのは一緒で、自分が本格推理脳に欠けているのを自覚する事に(笑)。でも有名な密室講義はメタ的に描かれてて吃驚すると同時に面白かったですし、密室ではない方の真相にも素直に驚かされました。一方、肝心の密室トリックは流石にツッコミ入れずにはいられないところが。でも怪奇趣味的な雰囲気と事件が解決する様子は、本格推理の神髄というか醍醐味を十二分に味わえました。
読了日:03月22日 著者:ジョン・ディクスン・カー
ザ・チェーン 連鎖誘拐 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
後半に入ってもその勢いは衰えずますます増していきます。〈チェーン〉のシステムが恐ろしいのは天才的なまでのアイデアと計画によって、被害者が決して警察に届出られないだけなく、被害者自身は犯罪者になっていくという事実を突きつけられるから。その事に向き合う事の意味は悪魔的であり、その連鎖を断ち切るために反撃を行うレイチェル達の姿が怒涛の展開で見せてくれ、あっという間に読了させられました。若干軽めの描写は気になるところでしたが、連鎖する誘拐というアイデアだけでご飯3杯はいけそうでした(笑)。
読了日:03月20日 著者:エイドリアン マッキンティ
ザ・チェーン 連鎖誘拐 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
シングルマザーのレイチェルの元にかかってきた電話。一人娘のカイリーが誘拐され、その目的は〈チェーン〉だという。癌の再発に怯えるレイチェルを叩き落すような内容を受け、レイチェルは娘を助けるために誘拐犯の言う通りに金を用意し、見知らぬ他人の子供を誘拐する事を決意するのだけれど、とにかくスピード感が半端なく怒涛の勢いでその様子が描かれます。果たして娘を取り戻す事ができたとしも〈チェーン〉を断つことは果たして出来るのか?!
読了日:03月20日 著者:エイドリアン マッキンティ
天使は黒い翼をもつ (海外文庫)の感想
脱獄囚のティムはヴァージニアという魅惑的な美女と出会う。最初はすぐに彼女を捨ててしまおうとするも「悪いお金は無い」と言い放つヴァージニアにどうしようもなく惹かれていくティム。現金輸送車を襲い大金を手にしても、埋められないものをその胸に感じ取るティムですが、昔の恋人との再会場面でのやりとりやヴァージニアを守ろうとする姿など男としての強さを見せる場面が印象的。それだけに奔放で手に負えそうにないヴァージニアと、結果強く結ばれたからこそティムは弱さを得てしまうのが虚しくも切なく美しい。
読了日:03月14日 著者:エリオット・チェイズ
あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇 (時代小説文庫)の感想
鈴紋をあしらった江戸紫の小紋染めが当たり、江戸での商いも軌道に乗ったように見えた五十鈴屋。江戸は麻疹が大流行も、幸の商いの基本が五十鈴屋を支えます。しかし、良い事ばかりは続かないのがこのシリーズ。8代目の問題、妹の結と賢輔との仲、更にお上からの無理な要求など、幸を悩ますものはつきない中で、ラストに大きな問題が発覚!なんとも悶々としたものを抱えて続きを待つことなりました。しかし賢輔の心のうちは果たして示唆されているような事があるのでしょうか。その辺もドキドキしながら待たないと・・・。
読了日:03月08日 著者:高田郁
レイトショー(下) (講談社文庫)の感想
中盤以降はコナリーの本領発揮。手にした手掛かりから得た閃きを元に捜査を進めるもバラード自身が窮地に陥り、それを切り抜けた後にも彼女への罠が。とにかく加速しツイストする展開に思わず唸されます。今後はボッシュとバラードの競演が多いようですが、自身の正義を貫く様子はボッシュと重なるところがあります。女性である事を武器にする事を厭わぬタフさを持ち刑事として人としての矜持を失わないバラード。果たしてコナリーはボッシュとの違いをどう描いてくのも含めて今後が楽しみです。
読了日:03月04日 著者:マイクル・コナリー
レイトショー(上) (講談社文庫)の感想
マイクル・コナリーの新シリーズ。主人公はハワイ出身の女性刑事レネイ・バラード。。上司とのトラブルで飛ばされた先は深夜帯におけるあらゆる刑事事件の初動捜査専門の深夜勤務。手掛けた事件は通常の捜査班に委ねる事になるが、レネイの刑事としての誇りは深夜勤務でも削がれる事は無い様子が描かれるなど、バラードの人となりを紹介する側面も強いため序盤は少々退屈かなと思っていたら、中盤に入ってガツンと・・・!
読了日:03月04日 著者:マイクル・コナリー
読書メーター
3月は9冊。
後半失速したのはやはりコロナのせい。
ついつい情報を追ってしまって読書する時間を自ら削ってしまったかも。
情報を追っても気が滅入るばかりなので、気分上がるような作品を4月は読むようにしようかな。
