身に覚えの無い罪で警察を追われ10年後、私立探偵となっているジョーは黒人活動家の無実を証明して欲しいという依頼を受ける。
時を同じくして、ジョーの冤罪を証言する手紙が届く。
ジョーは、依頼と共に自身の無実を証明すべく動き出すのだが。
女性を暴行したとして、無実の罪でニューヨーク市警を追われ私立探偵となったジョー・キング・オリヴァー。
10年後、黒人活動家の無実を証明して欲しいとの依頼を受けると共に、かつて自分を嵌めた女性からの告白を受け自身の無実も証明しようと動きます。
しかし程なく命を狙われ鬱屈した思いを抱きながらも、悪魔と呼ばれる元凶悪犯メルを筆頭にジョーを助けてくれる周りの人達の助けもあり真相に迫っていきます。
その中でジョーが下していく決断がなんとも言えないものを読む者の心の中に残してくれます。
ただ、そもそも女好きだったジョーだけに、無実の罪とはいえ身から出た錆的な部分もあるので、最初は主人公に感情移入しにくさもありました。
しかし、警察を追われ私立探偵となっても、警察官であった事の誇りと、その誇りを取り戻し正義を貫こうとする姿は胸を熱くさせてくれ、読み出してすぐに「あ、これは好きなやつ」と思わせてくれました。
また、主人公のジョーの周りの登場人物が魅力的です。
ジョーの一人娘エイジアの、父への信頼と尊敬は愛として。
かつてジョーが公正に扱った犯罪者メルは、悪魔的でありながらもジョーにとって守護神であり導き手として。
また、ジョーを癒してくれる娼婦や、ジョーが職を追われていらい親身になってくれるかつての同僚、ジョーのパワフルな祖母など、色々な登場人物がこの物語を彩ってくれます。
少々都合良過ぎな所もありますが、ジョーが覚悟をもって考え行動する姿は、どこか懐かしい匂いもするぐらいハードボイルド!
登場人物が多いので、一気読みすべし!
流れは、いつか海へと (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)