弁護士のベンの顧客は海外で逮捕勾留され合衆国に移送される麻薬密売人で、彼らの刑期を軽減するための司法取引を仲介するというもの。
そんなベンのもとに、大きな仕事の紹介が同時に3件も舞い込んでくる。
それは大きな危険を伴うものだが、莫大な報酬を手に平穏な引退生活に入れる事が出来るとベンは仕事を引き受けるのだが・・・。
法的にはギリギリセーフで道徳的にはアウトという、麻薬事件専門、それも海外で逮捕勾留され合衆国に移送される麻薬密売人を専門とする、金と女が大好きな弁護士ベンが主人公。
そんな彼が謎の麻薬王〈ソンブラ〉の影がチラつく大きな金鉱を掘り当てる案件を引き受ける事によって、行くも地獄引くも地獄と言う大きな渦に巻き込まれていく様子が描かれています。
しかし、慣れない南米系の名前の登場人物が多い上に、それぞれが属する組織など分かりにくかったりすること。
何より主人公が自身の力で切り抜ける訳でもなく、どちらかというと状況に流されていく中でなんとか危機を切り抜けるような感じなので、主人公自身に感情移入するのも難しく読むのに相当忍耐が必要でした(笑)。
弁護士が主人公でタイトルにも弁護士とあるので、最後は法廷での見せ場があるのかと思いきや、それも無かったのも残念。
ま、それは読者たる自分が勝手に期待してただけだけど(笑)。
それでも読み終わってみると、なぜだか面白かった思えるのがなんとも不思議なクライムサスペンスでした。
麻薬王の弁護士 (ハヤカワ文庫NV)