小さな出版社で校正の仕事をしている森星太朗はには秘密があった。
それは話す事ができるコアラのぬいぐるみのムッシュ。
ムッシュは、星太郎が幼い頃に、作家だった母が亡くなったその日に喋りだし、それ以来星太郎にとって無二の親友になっていた。
しかし、そんなムッシュとの別れの日が迫っていた。
星太郎の唯一無二の親友は、幼い頃からずっと一緒にいる、動いて喋れるくたびれたコアラのぬいぐるみのムッシュ
そんなムッシュがとても可愛く優しく愛情深くて心打たれます。
タイトル読んだ時はムッシュの声を星太朗が聞こえなくなったりとか、ムッシュがれなくなるとかそんなお話かと思ったんですが、星太朗がムッシュとお別れするお話であって意表をつかれました。
「大好きな人を守れないから」
「コアラって、どう書くか知ってる?」
星太朗の言葉もまた心を大きく揺さぶられます。
決して哀しいだけじゃなく、時に思わず笑ってしまうような場面も交え、前へ進む勇気をもらえる優しくあたたかい物語です。
片岡翔 「さよなら、ムッシュ」