〈あきない世傳 金と銀〉シリーズ6作目。
今回、冒頭から絶句させられます。
前作で仄めかされていたとはいえ、幸にまたも哀しくも厳しい試練が。
いや、ほんと、著者はサドなのかと言いたくなります(笑)。
しかし、その事から発した新たな問題にも向き合う事で、ついに念願の江戸へ討ち入りへ!
江戸に入ってもすぐに開店はせずに、じっくりと時期を見計らい、地に足をつけて商売すべく初心を忘れないようにする様子もいいですね。
また、江戸店開店時に乳飲み子を背負った若い母親に対する幸たちの言動には、蟻の目と鶚の目をもって、買うての幸いと売っての幸いを実現させんとするその心根が表れていて、思わず目頭も熱くなります。
さて、ついに江戸で店を開く事ができた訳ですが、江戸での商いはこれからどうなっていくのでしょうか。
新たな試練をサドっけたっぷりな著者は考えているはずですが、それにどう立ち向かっていくのか、ますます続きが楽しみです。
あきない世傳 金と銀(六) 本流篇 (時代小説文庫)