『IQ』 ジョー・イデ | 固ゆで卵で行こう!

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IQ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

通称〝IQ”と呼ばれる黒人探偵は、腐れ縁の元ギャングの口利きで大物ラッパーの命を狙う殺し屋を探すという依頼を受ける。

 

 

 

ロサンゼルスを舞台に、通称IQと呼ばれる黒人青年アイゼイア・クィンターベイが、ある事情から金の為に腐れ縁の元ギャングのドッドソンを相棒に、何者かに襲撃されたという大物ラップ・ミュージシャンからの依頼を受けるという物語。

 

類い稀なる洞察力をもつIQの推理力が光る場面もありますが、過去の傷と過ちを少しずつ挿入して彼の成長を描いたハードボイルドといった印象が強く残ります。

 

実際、ラッパーを狙う殺し屋を探すという本筋のミステリ要素は低く、むしろIQが探偵として活躍するようになるきっかけとなった兄の事件と、その後に挿話されるいくつかの逸話の方が興味深く読めましたね。

 

また、元ギャングというドッドソンのキャラクターが何より良く、IQにとっては厄介事を持ち込む好まれざる人物かと思って読んでいると、最後に明かされるある事実が、ドッドソンを愛すべき人物に見せているのも心憎く、新たなバディもののシリーズとして今後が楽しみになりそうです。