麻子という一人の女性の成長物語。
七葉という可愛くて自由な妹に比べて平凡でしかない自分を意識し、いつも一歩引いてしまう麻子。
そんな彼女が4つのスコーレ(=スクール=学校)である中学、高校、大学、そして社会に出てからと、その中で恋をしたり、傷ついたり、苦しんだりした事などが糧となり成長していく様子が、麻子の心情を通じて鮮やかに描かれています。
特に妹に対して引け目を感じている青春時代の心の機微が丁寧に描かれている事が、終盤、最初は苦手意識を持っていた仕事に対して、いつしかその仕事に夢中になる様子を通じ、麻子が自己を受け入れる姿に巧く繋がっています。
本当は妹の七葉の視点なども描かれていると、麻子の物語に深みを感じれたかなとも思います。
しかし、自身では平凡だと思っていても何かしら輝くものはあるはずで、それを意識するかどうかは別として、自身で受け入れる事ができれば人生そのものが輝きを放つように感じられ、読了後はすっきりとしつつ、ほっこりした気分に浸れました。
スコーレNo.4 (光文社文庫)