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売春婦殺害容疑で逮捕されたアンドレ・ラコースからハラーのもとに弁護の依頼が。
被害者であるジゼル・デリンジャーが、生前にハラーの事を「最高の弁護士」と話していたという。
そしてデリンジャーは、ハラーがかつて何度も窮地を救っていたグロリア・デイトンだった。
検事総長選に落選し、その原因となった事件によって娘と関係が悪化し悩むハラー。
そんなハラーが手掛ける事になるのは殺人容疑で拘留されたデジタル・ポン引きからの依頼。
そして殺害された被害者はハラーにとって自身が弁護士である事を誇りに感じる存在であった、思い入れある人物グロリアである事も判明します。
更に調査を進めるうちに徐々に浮かび上がる事件の裏側。
いくつもの事柄、いくつもの人物が絡み合ってそれは複雑した様相を見せますが、ハラーを中心にした登場人物たちが魅力的な事も相まり、裁判の行方、事件の真実が気になってグイグイと読ませるあたりはさすがコナリーといったところでしょうか。
後半に入ると法廷を舞台とした場面が多くなり、検察側との駆け引きをハラーを通して存分に楽しめます。
反則すれすれというか、もはや反則としか言いようのない仕掛けが成功し、それを利用して裁判の行方をものにする様子などは読み応え抜群。
更に、ハラーにとっては娘との関係や、ハラーにとって大切な存在の一人の喪失、また、アシスタントを務めるジェニファーの成長ぶりがうかがえるなど、事件の周辺で起きる事柄が物語に厚みが加えられています。
その結果、最終的に裁判自体は大きな成功を収めたかも知れませんが、ハラーの人生にとっては大きな分岐点となる結末だったのかも知れません。
ところで、この作品を最後にリンカーン弁護士ものは書かれていないとの事。
確かにこの作品でシリーズが完結したと言われても納得できる終わり方でしたが・・・ファンとしては納得したくない!
ボッシュものでは味わえない別の興奮がこのリンカーン弁護士シリーズでは得れるので、是非ハラーの活躍を今後も見せて欲しいところです。

