『バック・ステージ』 芦沢央 | 固ゆで卵で行こう!

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バック・ステージ バック・ステージ
芦沢 央

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先輩の康子がパワハラ上司の不正を暴こうとする先輩の康子の手伝いを、新入社員の松尾はする事になる。

翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。

 

 

 

気鋭の演出家嶋田ソウの舞台の裏で、まったく繋がりを持たない人たちの人生の転機を描く連作短編集。

 

上司の不正を暴こうとする康子と松尾の物語。

離婚したばかりのシングルマザーが息子の為と思って行動する物語。

再会した同級生の物語。

舞台に抜擢された俳優の物語。

認知症の兆候が表れた大女優の物語。

 

それぞれが、もう少し「あ」と思うような繋がりがある方が、一つの作品として惹きつけられる部分があったかなと思います。

 

でもどの物語も登場人物たちがこれまで気づかなかった自分自身を見つめる事ができる様子が、思いのほか優しく描かれていて良かったです。

 

また、カバー裏の掌編「カーテンコール」で描かれる、松尾と康子の二人のやり取りが素敵で印象に残りました。