『ブラックボックス』 マイクル・コナリー | 固ゆで卵で行こう!

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ロス暴動大混乱の最中に発生した女性ジャーナリスト殺害事件から20年。

暴動による混乱の最中、事件はすぐにボッシュの手を離れて未解決のままになり、それがずっと心に残っていた。

すべての事件には解決につながる「ブラックボックス」があるという信念のもと、ロス市警未解決事件班ボッシュは再捜査を開始するのだが。

 

 

 

〈ハリー・ボッシュ〉シリーズ最新作。

 

かつて自身が関わったものの、未解決事件となったままであるロス暴動時に起こった女性ジャーナリストの殺害事件。

 

その事件を再び捜査するボッシュですが、20年の歳月の壁は大きく、地道な捜査が続きます。

 

そんな中、突破口となりそうなものを掴んだところでボッシュに上から圧力が。

 

果たしてボッシュはいかに20年の壁を超え、そして上からの圧力を撥ね退ける事が出来るのかと、物語が盛り上がり始めたところで後半に入ります。

 

しかしやはり20年の壁は厚いのか、後半に入っても地味とも言える捜査を続けるボッシュ。

 

そしてついに、上からの圧力もある中でボッシュは単独捜査に踏み切ります。

 

その危うさとタフさ、そして被害者の無念を思い怒りに駆られる姿はたとえて歳をとっても変わりないボッシュの姿には熱くなります。

 

また、娘との生活の中で、娘を大切に思いながらも一つの言動で思い悩む姿はとても人間らしいものとして描かれている部分も印象に残りますね。

 

作品そのものは地味ともいえる事件で、終盤は強引過ぎる部分はあります。

 

けれども、死者の代弁者としての使命感を滲ませるラストシーンもまた熱いものがありました。

 

さて、今回ボッシュに圧力がかかった原因というのが、いつもの政治的圧力なのかと思っていたのですが、ここは最も意表を突かれました。

 

ボッシュの恋人との仲、そして愛娘との距離感なども含め、今後も注目ですね。