『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』 柴田よしき | 固ゆで卵で行こう!

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風のベーコンサンド 高原カフェ日誌 風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
柴田 よしき

文藝春秋 2014-12-10
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東京の女性誌編集部で働いていた奈穂は、百合が原高原にカフェを開業する。

かつてはペンションブームで栄えたものの、バブルが弾けて寂れたこの地にやってきたのはある理由があって・・・。





都会から百合が原高原へと移り、カフェを開業する奈穂。


以前はペンションブームで沸いた土地も今では寂れてしまった田舎で、周りの人たちに助けられ、心の傷を少しずつ癒すように、前を向いて生きようとする様子を爽やかに描いています。


田舎の暮らしと言うのは閉鎖的ではあるけれど、そのぶん受け入れ、受け入れられると、その暮らしも豊かに感じる事ができるかも知れません。


そういった様子をさらりと描いているので、現実感は少々希薄かなと思わないでもないです。


けれども素敵な高原で、お客様と料理に対して真摯に、そして何より楽しんでいる姿は魅力的に映り、自分自身の技量や経験の無さなどといったものに目を背けず、現実に向き合う様子には共感を抱く事ができました。



それにしても奈穂の作るカフェのメニューはどれも美味しそう。


中でもタイトルのベーコンサンドは自分でも作ってみたくなりますね~。