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風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
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東京の女性誌編集部で働いていた奈穂は、百合が原高原にカフェを開業する。
かつてはペンションブームで栄えたものの、バブルが弾けて寂れたこの地にやってきたのはある理由があって・・・。
都会から百合が原高原へと移り、カフェを開業する奈穂。
以前はペンションブームで沸いた土地も今では寂れてしまった田舎で、周りの人たちに助けられ、心の傷を少しずつ癒すように、前を向いて生きようとする様子を爽やかに描いています。
田舎の暮らしと言うのは閉鎖的ではあるけれど、そのぶん受け入れ、受け入れられると、その暮らしも豊かに感じる事ができるかも知れません。
そういった様子をさらりと描いているので、現実感は少々希薄かなと思わないでもないです。
けれども素敵な高原で、お客様と料理に対して真摯に、そして何より楽しんでいる姿は魅力的に映り、自分自身の技量や経験の無さなどといったものに目を背けず、現実に向き合う様子には共感を抱く事ができました。
それにしても奈穂の作るカフェのメニューはどれも美味しそう。
中でもタイトルのベーコンサンドは自分でも作ってみたくなりますね~。
