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宰領: 隠蔽捜査5 (新潮文庫)
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大森署署長である竜崎は、与党の実力者である衆議院議員の牛丸が行方不明になっており、密かに調査して欲しいと伊丹刑事部長に告げられた。
密かにという言葉に反し、原則に従い調査を開始し始めた矢先、牛丸の運転手の他殺体が発見され、更に牛丸を誘拐したと警察に入電が。
発信地が神奈川県内という理由で、警視庁・神奈川県警の合同捜査が決定するだが、一介の署長に過ぎない竜崎が指揮を執ることになり・・・。
「原理原則」の信念のもと、竜崎が衆議院議員誘拐事件を管轄や上下関係といった垣根をとり払い事件を解決に導いていく様は、読んでいてスカッとしますね。
「原理原則」というものは、簡単には貫けないのが現実。
けれども、これまでその現実に真っ向勝負していた竜崎が、事件を解決する為には単に主義を貫くだけではいけないと周りをよく見て人間関係にも気を遣う様子が描かれています。
この辺りは竜崎の人間的成長を表しているのかも知れませんね。
この人間的成長は、竜崎という人物をより魅力的なものに見せてくれるようなっているのですが、だからといって、「原理原則」主義を決して曲げない姿が、このシリーズの核ともなっているので、その辺のバランスをどのように描いていくのか、シリーズのこの先も楽しみなとことです。
