2016年4月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1895ページ
ナイス数:157ナイス
過ぎ去りし世界 (ハヤカワ・ミステリ1906)の感想
「運命の日」「夜に生きる」に続く三部作の完結編。一作目の「運命の日」は未読でも、本書を読むなら傑作「夜に生きる」をまずは手に取って欲しいですね。ルヘインが描く情景にはどこかこの世界に生きるものへの優しさが表れているようで、過ぎ去っていく時が、ギャングたちの非情で無情溢れる生きざまの果てを切ないまでも描かれていて、苦しくも胸がいっぱいの読後感に包まれました。
読了日:4月27日 著者:デニス・ルヘイン
報復 (角川文庫)の感想
妻子をテロで殺された元デルタフォースのデイブは、テロリストに復讐するために傭兵を雇い自ら死地へ、といったウィンズロウが手掛ける王道的な冒険アクション。妻子を殺したテロリストへの報復のために、傭兵たちと同じトレーニングをこなし、仲間として迎えられる場面に胸が熱くなり、その仲間たちとの敵地での死闘には興奮。それだけにハイテク機器の説明よりも、傭兵たちとの友情や信頼といったものにもっと視点があればなと思わないでも。ただ、報復を果たしても帰る家などもはや無いというデイブの空虚感はよく出ていたんじゃないでしょうか。
読了日:4月21日 著者:ドン・ウィンズロウ
魔界都市ブルース <魔界>選挙戦 (ノン・ノベル)の感想
あの情報屋の外谷さんが〈魔界都市〉新宿の区長に立候補というアイデアが何より面白く、特に前半は笑わせてもらいました。秋せつらが主人公のシリーズなので基本的にせつらの視点で物語は進むけれど、本作の主人公はあくまでも外谷さんなんだなという物語でしたね。せつらやメフィストの出番はあるものの、その美貌以外にそれほど目立った活躍は無かったので、そういった点では物足りなかったけれど、外谷さんファンなら間違いなく満足する作品でしょう(笑)。
読了日:4月17日 著者:菊地秀行
血の極点 (集英社文庫)の感想
〈カリ・ヴァーラ〉シリーズ4作目にして著者がご逝去された事で完結編となった本作は、前作の続きといった内容。本当に1作目からは予想もつかない展開で、これでもかと血が流れるバイオレンスな内容ながら、主人公カリはどんなに傷ついても、妻であるケイトへの愛をはじめとして、ミロやスイートネスへの信頼や、警察官として正義を求める姿は、カリの核となるものは変わっていない事を確認できる物語でした。脳腫瘍の手術の後遺症やケイトの状態も良くなったところで、カリ自身が得る事になるものの先が見てみたかったですね。
読了日:4月13日 著者:ジェイムズトンプソン
ケイロンの絆 (グイン・サーガ)の感想
ずっと一枚岩と思われていたケイロニアも、アキレウス大帝が臥せって以降は陰謀渦巻く人間臭い様子がよく表れています。選帝たちは栗本さんが描かれていた時とはちょっと印象も違っていたりする方もいるのですが、ケイロニア、というか中原を、というかグインを狙うような闇の動きも不気味さが増す中、光と闇が相争う王子の運命の行先はどうなるのか、ますます目が離せなくなってきました。
読了日:4月11日 著者:宵野ゆめ
読書メーター
4月はなんとか5冊読了。
その中での収穫は、やはりデニス・ルヘインの『過ぎ去りし過去』。
三部作の完結編は、読み終えた時の寂寥感はなんとも言い難いものがありました。
そしてジェイムズ・トンプソンの『血の極点』。
著者が亡くなられて残念ながシリーズはこれで完結。
一作目からは予想もつかない軌跡を見せた主人公の生きざまを、この先も見てみたかったです。
さて、5月は積読本をメインに読んでいきまっしょい!