『闇からの贈り物』 V.M. ジャンバンコ | 固ゆで卵で行こう!

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シアトル市警殺人課に配属されたばかりの女性刑事マディスンは、相棒となるベテラン刑事ブラウンと共に惨殺されたシンクレア一家の捜査をする事に。
容疑者として浮上するのは凶悪殺人犯と目されているキャメロン。

しかしそのキャメロンの弁護士であるクインは、惨殺されたシンクレアと共に少年時代に悲惨な事件にあった被害者であった。



最初の掴みがいいですね。

殺人課に配属されたばかりの主人公である女性刑事マディスンがどのような人物なのか。

そして相棒を組むベテラン刑事ブラウンの厳しくも優しい眼差しがうまく描かれています。


そんな中で起きた陰惨なシンクレア一家殺人事件。

容疑者は凶悪な殺人犯と目されている人物キャメロン。

しかし、そんな容疑者を守ろうとする弁護士クイン。

事件の被害者と容疑者、そして弁護士はある過去の事件で繋がっているのですが、果たして事件の裏側にあるものとは。

面白いのだけれどいまひとつのめり込めきれないのは、事件の裏側が読み切れないからかと前半では感じました。


しかしながら、前半でバラバラに読者に提示されていたものが、後半では一気に回収されていきます。

相棒を欠き自身も傷を負った主人公が、組織内の軋轢に負けず自身の信念と正義を貫こうと、本来は反対側の立場である者と共闘しながら真犯人に迫る様子は緊迫感もあって一気に読ませてくれました。


その姿は最初に感じたように、マディスンという人物を読者にしっかりと紹介されてくれているようで、サイコサスペンスとしては、一部の描写を除いてあっさり気味ではあるものの、警察小説やサイコサスペンスなどの要素を交えながら女性刑事の成長を丁寧に描いておりとても好感がもてて、主人公と相棒はもとより周囲の関係など、より、シリーズの今後に大きな期待が持てました。