『風景を見る犬』 樋口有介 | 固ゆで卵で行こう!

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風景を見る犬 風景を見る犬
樋口 有介

集英社インターナショナル 2013-08-05
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沖縄、那覇市の場末の売春宿の息子、香太郎は高校三年生のこの夏、二つの殺人事件に遭遇する。

美女、美少女に囲まれた幸太郎は彼女たちの言動に振り回されながらも、事件に思いを馳せるのだが。




沖縄に移住した著者が「沖縄の今」を題材にした青春ミステリーです。


沖縄を舞台にしているだけあってか終盤に入るまでは、人が死んでいるのにも関わらずどこかのんびりとした雰囲気が漂っているのがいいですね。


香太郎がバイトしているメキシコ料理店や、自宅での様子などで料理を作ったり食べたりする場面も多いのもその雰囲気作りに役立っているのかも。


さて、その、のんびりとした雰囲気の中で沖縄の抱えてきた歴史や現代、生活の問題が散りばめられていて、沖縄に住んでいる人が読むとどう感じるのか分かりませんが、沖縄を知らない自分のような内地の人間にとっては、さらりとですが問題が提起されていて意外とメッセージ性も高く感じました。


ミステリとしては、いつもの樋口さんらしく終盤で一気に方が付きます。

そして最後の最後で更にひと捻りあり、そして「面倒な女性」に惚れる「面倒な男子」にも思わずにやりとさせられました(笑)。