『スケアクロウ』 マイクル・コナリー | 固ゆで卵で行こう!

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LAタイムズの記者ジャック・マカヴォイは人員整理の為のリストラを宣告される。

新人記者への教育の為に二週間の猶予を与えられたマカヴォイの元に、ストリッパーの死体が車のトランクの中から見つかった事件で逮捕された少年の身内から、少年は無実であるとの電話が掛かってくる。

マカヴォイはある思惑から事件について調べ始める。





「ザ・ポエット」の主人公であったジャック・マカヴォイが再び登場です。

もちろんコナリーの読者であれば〈ハリー・ボッシュ>シリーズにもマカヴォイは登場しているので、それほど久々とは感じないかも。

しかしFBI捜査官のレイチェル・ウォリングと再びタッグを組むという事で読む前から期待が高まるところです。


ところが今回のコナリー、いつもとは違った意表のつき方を見せます。

意外な真犯人やツイストする展開やどんでん返しなど、読者を翻弄させるような展開が今回も待っているのかと思ったのですが、今回は早々に犯人の正体が明かされます。


なので、サプライズ的な展開は少なく、そういった意味では拍子抜けする読者も多いかも知れないですね。


しかし、マカヴォイとレイチェルがどのように犯人にたどり着いていくのかをじっくりと、しかし、サスペンスフルに見せてくれ、じっくりと読むつもりが結局は一気読みさせられる事に。

その辺の魅せ方はやはりコナリーといったところでしょうか。


そして記者でもあった著者が、在りし日の新聞というメディアへの想いが詰まっているかのように、大新聞社でも紙の媒体から電子という媒体へのシフトをしかざる得ない時代の流れを、マカヴォイという古い時代に生きてきた男を通じて描いています。


時代の流れには逆らえない中、男としての矜持を捨てずに新聞記者を辞める事になるマカヴォイがこの先どのような人生を送るのか。

そしてまたレイチェルとのコンビでの活躍を見てみたいですね。