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狙撃による無差別大量殺人が起こり、各種の証拠からほどなく容疑者が判明し逮捕される。
警察の尋問に無言で応える容疑者ジェイソン・バーが発したただ一言は「ジャック・リーチャーを呼んでくれ」だった。
“ジャック・リーチャー”シリーズ9作目です。
このシリーズ、トム・クルーズによって映画化され、それをきっかけにこの原作も紹介される事になったんですが、シリーズとして邦訳されるのは久しぶり。
ちなみに邦訳されているのはシリーズ1、2、3、8作。
シリーズとしては17作も出ている人気シリーズですが、日本でもこの映画化をきっかけに未訳の作品も続々と紹介されていって欲しいですね。
さてさて本書ですが、無差別殺人を犯したとして逮捕された元軍人のジェイソン・バーが、様々な証拠から犯人に間違いないとされているものの、彼が発した「ジャック・リーチャーを呼んでくれ」という言葉から物語は大きく動き出します。
主人公のジャック・リーチャーも元軍人で陸軍に所属していて、いわゆる軍内部の警察官として任務に就いてたという過去を持ち、現在は各地を放浪する日々を過ごしているという人物。
そのリーチャーはジェイソン・バーが自分を呼んでいるという事を知らずに、ニュースを見て事件のあった現地を向かいます。
果たしてその理由が判明した時に意表をつかれ、一気に物語の中に引き込まれました。
そう、単純に考えるとリーチャーはジェイソンの無実を信じて現地に赴いたと思うところなんですが、それが実は違ってて・・・というのはなかなか面白い展開です。
そして事件に関わったリーチャーが何者かに狙われるという事態が起こり、事件そのものの裏に何かがあるとなり、さらに大きく物語は展開していくのですが、これがミステリとしてもしっかり楽しめる出来となっており、シリーズ初期のアクションに次ぐアクションといった話よりも、よりサスペンスフルで面白かったですねぇ。
いや、ほんと、未訳のシリーズ作品の紹介が待たれますねぇ。
ところでシリーズ8作目の『前夜』、読んでいるつもりだったけど本棚見たら持ってすらいない事が判明。
むむむ、とりあえず『前夜』を買っておかなきゃ!

