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剣姫―グレイスリング (ハヤカワ文庫 FT カ 6-1)
クリスティン・カショア 立花オコジョ 早川書房 2011-05-20 売り上げランキング : 18044 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
左右の瞳の色が違う、〈賜〉と呼ばれる力を持つ人が生まれる世界。
それぞれが持つ賜物はさまざまだが、殺しの賜物を持つミットランズのカーツァ姫は、王の暗殺者として恐れられていたが、自立心と王への反発心から陰で人々を助ける秘密組織を作っていた。
そんなカーツァ姫はある時、拉致されたされたリーニッド王父を救出したことからその運命は大きく動き始める。
新シリーズの一作目です。
左右の瞳の色が違い、〈賜〉と呼ばれる様々な能力を持つ人々を〈賜持ち〉と呼び、普通の人々はその〈賜持ち〉を恐れている世界。
そんな世界でミットランズのカーツァ姫は殺しの賜を持ち、王によってその力を利用されています。
そんな自分に嫌気がさしていたカーツァ姫は、弱き人々を助けるための秘密組織を作り仲間と共に陰で活躍しています。
そんなある日、拉致されたリーニッド国の王父を助けるカーツァ姫は、リーニッド国の王子ポオと出会い、その運命が大きく動きだしていきます。
殺しの賜を持つせいで人々から敬遠されてきたカーツァは、人と接したり感情を表したりすることを苦手としていたのが、同じく賜持ちのポオと接するうちに少しずつ変化していきます。
そしてその変化は、王の暗殺者という立場から自由の身へと羽ばたこうとし、そしてポオと共にリーニッド王父を拉致したものの黒幕と目的を探る旅に出ます。
果たしてその真相は恐るべきもので、カーツァ姫やポオのもつ賜の力でも太刀打ちできないほど。
けれども、様々な困難を乗り越えカーツァたちは恐るべき相手と立ち向かうことになります。
正直〈賜〉という設定以外の世界観はオーソドックスなもので、とりたてて惹きつけられるものはありません。
しかし、戦いでは無敵の力を見せるカーツァ姫を筆頭に、各登場人物がとても魅力的に描かれているせいで一気に物語の中に没頭し、カーツァ姫と共に冒険の旅に出ることができます。
カーツァ姫とポオとの恋愛模様も微笑ましいだけでなく、二人の前に大きな困難が待ち受けていて、簡単にハッピーエンドを見せてくれないところも心憎いところでした。
本シリーズは三部作になり、シリーズ二作目は本作で問題となったことの過去について描かれるそうなので邦訳が待たれるところです。
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